会議:令和3年2月 予算委員会 / 役職:委員(公明党さいたま市議会議員団) / 出典:https://ssp.kaigiroku.net/tenant/saitama/SpMinuteView.html?council_id=862&schedule_id=13&minute_id=203&is_search=true
※会派(公明党さいたま市議団)を代表しての討論。
令和3年3月12日 予算委員会(照喜納弘志委員 討論)
議案第19号「令和3年度さいたま市一般会計予算」に対する会派代表討論(賛成)
◆照喜納弘志委員 公明党の照喜納でございます。
会派を代表して、議案第19号「令和3年度さいたま市一般会計予算」に賛成の立場で討論させていただきます。
令和3年度一般会計予算は、誕生20周年という佳節を迎えるさいたま市にとって、新型コロナウイルス感染症という難局を乗り越え新しい時代を作り上げる予算として、前年度比8.7%増の6,118億円という過去最高の予算額となりました。
歳入は、新型コロナウイルスの影響により、市税の減収が見込まれますが、国庫や県からの支出金により補うことができております。
歳出は、社会保障関係経費である扶助費のほか、普通建設事業費、中小企業融資、新型コロナウイルスワクチン接種事業などによる増加が見られます。これらは、新型コロナウイルスの影響を受けた市民、中小企業を支え、新しい時代を市民とともに力強く前進するための予算として一定の評価をいたします。
以下、所管ごとの質疑を踏まえて何点か意見を申し上げます。
まず、総合政策委員会関連では、コロナ禍で明らかになった行政のデジタル化の遅れを取り戻すべく窓口手続のオンライン化拡充や、さいたまシティスタット推進などDX関連に予算が配分されており、新時代を開く予算として評価いたします。これら、デジタル化施策の推進に当たっては、職員の業務負担が増えた、維持費用が余計にかかった、市民の利便性が損なわれたなど、本末転倒なことにならないよう、何のためのDXなのか、誰のためのDXなのかを忘れることなく、民間の知恵も活用し、デジタル人材の育成を行いながら効率的、効果的に導入すべきであると一言申し添えます。また、デジタル化の恩恵が全ての市民に及ぶよう、高齢者や障害者などに配慮したユニバーサルなデザインを目指して推進していただきたいと思います。
また、防災減災の取組については、会派でも推進してきた防災アプリが導入され、市民へ適時に適当な防災情報が届くようになると期待しております。御答弁の中では、避難所のリアルタイムな情報について把握が困難とのことでしたが、スマートシティさいたまモデルの核となる都市OSの構築により、民間から新しいサービスが出てくることも期待されます。こういうサービスを社会実装していくことこそが本市の目指すスマートシティーの姿だと思いますので、防災アプリについても、今は導入が難しい機能でもそれが市民のニーズであれば、将来的なバージョンアップは可能であると考えます。
次に、文教委員会の所管については、まずスポーツ文化局でストリートピアノを実証されるとの御答弁がございました。コロナ禍にあって、経済的物質的な支援も必要ですが、文化の力は市民の精神的な支えとしてレジリエンスの強化に寄与するものであり、今こそ必要な事業であると評価いたします。また、さいたま国際芸術祭2020のレガシーとして、アートセンタープロジェクトやまちづくりと連動した市民プロジェクトなど、継続支援していきたいとの考えも確認させていただきました。ストリートピアノもその一つですが、市民の誰もが参加できる芸術運動の広がりが国際芸術祭を行った意義であると思いますし、事業単体の収支だけで文化政策は評価できるものではないと思います。市民が日常生活の中で、文化、芸術を感じられるようになるまで地道かもしれませんが、市民による芸術活動の継続的な支援に期待をいたします。
教育委員会に関しては、いよいよ始まるGIGAスクールについて、保護者の説明はどうするのか、確認させていただいたところ、今月中旬に説明用のリーフレットを配布できるよう作成を進めているとの御答弁でした。保護者の安心につながると高く評価いたします。リーフレットの配布に際しては、さいたま市の目指す教育の姿と、それに1人1台配布される端末がどのように寄与するのか、端末配布の目的を明確にすることで、保護者も生徒も、また現場の教職員もビジョンを共有し、全員が「未来を拓くさいたま教育」のためにという目的感の下、GIGAスクールを始められるようになると思います。
続いて、市民生活委員会について。アプリを使った市民清掃活動が始まります。コロナ禍の新しい時代に対応した事業として高く評価しております。導入を検討しているアプリは、拾ったごみをSNSに投稿することによって、同じように活動している仲間とバーチャルにつながるというものであります。これによって清掃ボランティアの裾野の拡大とコロナ禍にあっても運動を継続できるものと期待いたします。また、グループや組織単位で登録することもできますので、ボランティア仲間の広がりはバーチャルにとどまらず、リアルなつながりへと広がっていきます。
導入に当たっては、アプリ上でのイベント開催や専用トングの配布など、普及啓発への具体的なアクションを起こすことで、一過性の運動に終わらず、持続的な運動へと発展できると期待しています。
また、区役所窓口環境の改善については、会派としても要望してきたおくやみコーナーの設置に向けた実証実験、申請書類の複写サービスなど、一定の改善が進むものと評価いたします。本市では、先進的に取り組んできたパッケージ工房の経験がバックグラウンドとしてありますので、そうした過去の経験を生かすことができれば、市民に寄り添った窓口サービスとしておくやみコーナーを本格導入できると思います。
また、申請書類の複写サービスは、住民異動届に記入された氏名、住所がほかの申請書類に複写されるという御答弁でしたが、DX、脱判こは時代の流れですから新時代にふさわしいサービスへと進化していくのではないかと期待しております。
保健福祉委員会所管においては、今年度から始まった福祉丸ごと相談センターが4区に拡充されます。多種多様な悩みを抱えた市民が行政からどのような支援が受けられ、そのためにどの窓口に行ったらいいか分からない、そうした課題を解決する市民に寄り添う窓口として評価いたします。
本委員会では、今年度の実証実験の結果を確認いたしましたが、現状では相談件数が少なく、まだまだ認知度不足であるとの感が拭えませんでした。しかし、少ないながらも利用された方からの満足度は高いようですので、この事業の有益性について自然な広がりに任せるのではなく、市民に積極的に広く周知するとともに相談支援包括化推進員が区役所内を自ら回って積極的な声かけを行っていただくことで、相談件数の増加はもとより、市民に寄り添った区役所づくりにも貢献できる事業に成長することができるものと期待いたします。
また、保育コンシェルジュのAI自動応答サービスについては、いわゆるAIチャットボットのことであること、認可保育所の入園・転園スケジュール、選考方法、保育サービスの種類、選び方など、よくある定型的な質問に、AIが24時間365日応答するサービスであることが確認されました。共働きで忙しくて相談に行ったり、電話をしたりする暇もない、またスマホに慣れた子育て世代のお母さんにとっては大変有り難いサービスであると評価いたします。AIも種類や使い方によって、利便性が大きく変わってきます。また、使用頻度が上がるほど賢くなっていくのもAIの大きな特徴です。対応できる質問の数も増やしていきながら、より多くの市民に使っていただけるようなAIシステムの構築に期待いたします。
次に、まちづくり委員会所管においては、コロナ禍の中、様々なまちづくり事業が遅延しております。活気のある町を取り戻すためにも、新しい時代に対応したまちづくり事業を推進していっていただきたいと思います。そのうちの一つであるシェア型マルチモビリティーの実証実験については1月に予定されていましたが、緊急事態宣言の状況を見極めて、なるべく早く進めていきたいとの御答弁でした。さいたま市版MaaSを実現し、公共交通機関の活用やマイカーからの移行を促進し、環境にやさしい持続可能なまちづくりを推進するためにも、多様な交通手段を整備していくことは真っ先に取り組むべき課題であると、この事業を評価いたします。実証実験の早期の実施を望むものですが、シェア型マルチモビリティーを導入する目的を明確にし、そのために必要なデータは何かをよく精査することが事業の価値を正しく理解することにつながります。例えば、利用者の満足度といった定性的なデータだけでなく、交通手段分担率の変化、人流の変化、移動目的、移動履歴、利用者の性別、年齢層など、短い実験期間では計り切れないデータもあるかもしれませんが、今後のさいたま市のまちづくりにつながるようなデータが取れるような実証実験としていただきたいと思います。
本市にふさわしい公民連携事業については、Park-PFIの導入を検討しているとのことで、会派としても推進してきた事業であります。民間事業者と連携して、公園のにぎわい創出、魅力の向上が図られることと評価しております。また、民間事業者の意向のみで公園内に施設ができてしまうことのないように、説明会やアンケート調査などで利用者、近隣市民のニーズも丁寧にすくい取っていくとの御答弁でした。非常に重要な視点だと思います。公民連携事業の民とは、民間事業者の民だけではなく、市民の民も含まれていると思います。まちづくりの主役は、あくまで市民であり、いかに市民参加の事業としていくか、その視点をもってニーズ調査に加え、公園の維持管理に市民も巻き込んでいくような事業選定に期待いたします。
以上、令和3年度一般会計予算について、何点か御指摘させていただきました。
新型コロナウイルス感染症により影響を受けた市民及び市内事業者を支援し、緊急事態宣言で失われた町なかの活気を取り戻し、本年20歳になるさいたま市が新しい時代を迎えて魅力ある大人に成長できるようにと、市民の代表者として決意をしております。
また、あの東日本大震災から10年目を迎えました。あの日から、被災地域の復興を願わない日はありません。その決意のままに、ハード、ソフト両面にわたって防災減災対策に取り組んできた10年ではなかったかと思います。ここに襲いかかってきた今回のコロナ禍であります。政治の役割は、社会のセーフティーネットを整備し、次に向かって飛躍できるジャンプ台を用意し、新しい時代に向かって市民、事業者の皆様が飛躍していかれるようにすることだと思います。スマートシティさいたまモデルと自治体DXには、そのポテンシャルがあります。令和3年度予算の各種施策を実行することで、困難に負けない力強いレジデントシティさいたま市になれると申し上げ、私の賛成討論といたします。ありがとうございました。


