
1.高齢者の移動支援についていて
(1) おでかけ支援制度の創設について
高齢者の皆様からは、移動手段がないおでかけ支援制度の創設についてために外出に困難をきたしているというお話をよく聞きます。市民意識調査でも、令和四年度の中間報告で、今後力を入れて取り組んでほしい事業として1番目に「身近な身近な公共交通/生活道路・自転車利用環境の整備」で47.4%、2番目が「高齢者福祉の充実」で47.2%といずれも50%近くの市民が公共交通と高齢者福祉に満足していません。
9月定例会において、わが会派の神坂議員の代表質問で、高齢者の移動お出かけ支援制度を創設すべきであるとの質問を受けて、11月に部局横断的な協議会が開かれたと聞いております。答弁で、副市長も課題を認識し、「広く市民が移動しやすい交通環境の充実に向けて取り組んでまいりたい」との前向きにお答えになっていました。また、市長も市政方針で「一人ひとりが“健幸”を実感できるスマートウエルネスシティの創造」について訴えています。
高齢者の移動おでかけ支援制度の創設は、市民のニーズにも市長の方針にも合致している制度であり、堺市の実例から経済波及効果も明らかになっているように、三方よしであります。導入しないという選択肢は考えられないと思いますが、今後の制度導入の方向性について、協議会で何を協議し、いつまでに結論を出す予定なのか、見解をお伺いします。
(2) 移動手段の確保について
お出かけ支援制度が創設されたところで、肝心の移動手段がなければ絵に描いた餅であります。そこで移動手段を確保するために、これまでにも何度も取り上げてきましたデマンド交通の導入、社会実装についてお伺いします。本市では、AIデマンド交通の実証実験が岩槻、浦和美園、そして最近では桜区でも行われました。こうした局地的に始まっている実証実験の全市展開への道筋は見えているのでしょうか。また、岩槻、桜区での実証実験は、本市からの働きかけというよりも個別の事業者による実証実験がたまたまなされているだけのようにしか見えません。しかし本当はたまたまではなく、そういう社会の需要と、供給側である交通事業者の人手不足解消、効率化、生産性の向上などの課題解決手段としての期待があって、実証がなされているのではないでしょうか。そうであるならば、そうした民間の取り組みを後押しし、全市に展開していくべきであります。
本市としてもそのための予算措置、交通事業者との調整など課題は多いかと思いますが、その解決手段として私も視察してきた堺市の乗合タクシーの例を挙げたいと思います。
定時定路線とデマンドを組み合わせたようなもので、全部で9路線。鉄道駅やバス停から遠い交通空白エリアに設けられ、予約制になっています。予約がなければ運行しません。また、車両は専用の車両ではなく、運行事業者の所有するタクシー車両に「堺市乗合タクシー」と書いたマグネットシールをぺたっと貼るだけです。予約のあった運行時間帯に空いている車両を走らせるだけです。実に簡単なシステムですが、非常に合理的だなと感心いたしました。通常料金は300円ですが、おでかけ応援カードを提示することで100円で利用できます。全く同じものを導入すべきとは言いませんが、タクシー事業者の空き時間を利用することとデマンドによって無駄な運行をなくすことは参考にしても良いのではないかと思います。そこに、現在行われている実証実験の成果を組み合わせて、さいたま市版のAIデマンド交通の実現に取り組んでいただきたいと思いますが、見解をお伺いします。
(3) MaaSによる他の交通手段との連携について
高齢者の移動手段が確保されても、利用されなければ意味はありません。利便性を高めていく工夫が必要であります。そこで、これまでにも主張してまいりましたMaaSによる他の交通手段との連携についてお伺いします。
まず、本市の目指す「ライフサポート型MaaS」の導入に向けて、ロードマップの作成、実証実験の予定について確認させてください。
今後、導入に向けたロードマップが作成されるということであるならば、シェアサイクルや小型モビリティ、鉄道、路線バスが連携されるのはもちろんだと思いますが、さいたま市のコミュニティバス、乗合タクシーといった交通手段の他、これから導入が進むと期待されるデマンド交通なども連携しやすいシステムを目指しているのかどうかお伺いします。
2.帯状疱疹ワクチンの助成制度成制度
(1) 帯状疱疹による医療費負担増加とQOLの低下について
帯状疱疹は、私たちが子どもの頃にかかった水疱瘡のウイルスが脊髄の神経節に潜伏し、加齢やストレスなどで免疫力が低下することにより、ウイルスが再活性化し増殖を始めることで発症します。子どもの頃に水疱瘡にかかったことのある人は誰でも発症する可能性があり、日本人の場合、80歳までに3人に一人が発症すると言われています。近年この帯状疱疹が増加傾向にあります。その原因の一つとして、2014年に水痘ワクチンが定期接種化され、子どもの水疱瘡が減少しました。そのため、大人が水疱瘡のウイルスに触れる機会が減り、免疫力が低下したことが指摘されています。帯状疱疹にかかった場合、体の片側にピリピリとした痛みを伴う赤い斑点と水脹れが帯状に広がります。皮膚症状が治った後も、痛みが残る「帯状疱疹後神経痛(PHN)」によって、50歳以上の患者の約2割が3ヶ月以上も、強い痛みに悩まされています。高齢者や帯状疱疹の重症度が高いほどPHNが起こりやすい。また、帯状疱疹ウイルスは水疱瘡にかかったことがない人に感染し、水疱瘡を発症させますので、水脹れが乾燥するまで他人との接触、特に幼児との接触を控えなければなりません。
今後の高齢化社会を見据えた時に、帯状疱疹の患者数がさらに増えることは想像に難くありません。その時、帯状疱疹、およびPHNにかかる医療費の負担増は無視できないのではないでしょうか。ここに、さいたま市におけるワクチン未接種の場合の医療費の推計があります。帯状疱疹後神経痛(PHN)の治療も含めて、65歳以上では約2億3千2百万円。50歳以上では3億6千9百万円の医療費がかかります。さらにQOLの低下による機会費用の損失も、医療費の3割程度あると言われています。
昨年12月の本会議でも関議員からの質疑がありましたが、こうした医療費増大、QOLの低下に対し、本市がどのように捉えて、どのような対策を講じてきたかお伺いします。

(2) 助成制度による医療費削減効果について
これまでの取り組みを踏まえ、医療費の削減をさらに進めていくためには、帯状疱疹ワクチンの接種率を高めていく施策が必要と考えます。ワクチン接種した市民がインフルエンサーとして人に伝えていくアナウンスメント効果、さらに本市の取り組みや、最近始まったテレビCMなどの効果で、帯状疱疹に対する認識が広がり、理解が深まっていくことで、ワクチン接種率の向上に加え、早期発見にもつながってまいります。つまり、広報活動とワクチン接種の両輪で医療費の削減に取り組んでいくことだと思います。厚生労働省も帯状疱疹ワクチンを定期接種化の検討対象に加えています。
しかし、予防効果も97%以上と高く、抗体の持続期間も9年以上と言われている不活化ワクチンのシングリックスは2回接種で一回あたり2万から3万円かかります。どれだけニーズがあっても、2回接種で4万円以上するワクチンを打つには抵抗感が大きく、助成制度の導入が急がれる理由となっています。
9月1日時点で、名古屋市をはじめとした全国の48市町村でなんらかの助成制度が導入されています。発症予防効果は51%と低いですが、1回接種で8000円程度の生ワクチンのみを助成対象にしているのが7自治体。不活化ワクチンのみが5自治体。両ワクチンを助成対象にしているのが36自治体となっています。埼玉県内では鴻巣市、美里町、桶川市、北本市、伊奈町で導入されています。政令市では名古屋市だけですが、人口130万人を擁するさいたま市が助成制度の導入に踏み切ることで他の中核都市、政令市なども続くのではないでしょうか。まずは、助成制度導入に向けて、例えば、医療費削減効果、費用対効果などの先行研究データを使って検討を開始していただきたいと思います。導入に向けた方向性についてお伺いします。

3.ゴミステーションの衛生環境についてて
(1) 公民連携について
ゴミステーションのカラス被害は収まりません。冬場に入り、餌が少なくなったのか、ゴミステーションを狙うカラスの姿をよく見かけます。
住民が苦労してネットに重たい石を置いたり、カラスの死骸のレプリカをぶら下げたり、大きなクーラーボックスを置いたり、さまざまな工夫を凝らしています。また、カラス被害に遭うのは、一番最初にゴミを捨てた人がきちんとネットをかけないからだと、住民同士で言い争いになるケースもあります。
この課題について、これまでにも、ゴミネットボックスの購入助成、貸出制度や、衛生協力助成金の増額など提案してまいりましたが、進んでいるようには見えません。いったいいつまで住民の努力に依存するのでしょうか。
市が対策を進められないのであれば、公民連携による、民間のサービスを利用することも考えられますが、そのようなサービスの導入を検討されたことはあるかどうかお伺いします。
(2) 広告付ネットボックスの設置について
広告をつけることで、事業者がネットボックスの設置費用と管理を負担するサービスがございます。さいたま市にも自治会にも費用負担はありませんし、管理の手間もございません。損害保険にも入っていますので、何か事故があった場合にも安心して設置できます。

閉じた状態と開いた状態の写真です。住民の皆様に見ていただくために試験的に設置いたしました。ワンタッチで簡単に開くことができます。最初にゴミを捨てる人が開いて、ゴミ回収業者に閉じてもらいます。底面は開放型になっていますので、万が一、最初にゴミを捨てた人がネットを開かなくても、下にゴミがある状態で、上からネットを開くことができます。よく考えられた構造だなと思います。広告は支柱の上に取り付けられます。広告主も地元の衛生環境の保持に協力しているということでイメージアップにつながるのではないでしょうか。(このサービスによるネットボックスが150箇所設置されている越谷市で、住民からの苦情や公園の脇に設置されたことで公園内にゴミが増えたなどの課題はないかどうか確認させていただきましたが、そういった声は聞かれませんでした。逆に喜びの声、またどうすれば設置できるのかという問い合わせが続いているようです。)
この製品の導入を勧めるものではございませんが、こういったサービスの導入について、本市の見解をお伺いします。
(再質問)
導入に向けての課題、設置の難しい場所があるならば、課題解決に向けての調整は環境局が主導して、していただけるのでしょうか。もしくは何らかの方向性はお示しくださるでしょうか。例えば、こうしたサービスの導入が難しい場所では、さいたま市で貸し出しをするか、購入助成制度との組み合わせでネットボックスの普及に努めてはいかがでしょうか。そうしなければ、住民が独自に費用を負担して購入したり、自作したりして、折りたたみできないものであったり、質の悪い製品が設置されて、ネットがすぐに破けたりこともあります。中央区内でもすでにそういったネットボックスを見ました。ネットボックス導入の課題解決に向けた本市の見解をお聞かせください。
4. 中央区のまちづくりについて
(1) 中央区役所周辺の公共施設再編事業について
中央区役所周辺の公共施設再編事業について、平成29年からワークショップ、サウンディング調査、パブリックコメント等により、周辺住民の皆様、事業者等からのご意見を集約して再編方針が策定されました。
大宮にも立派な区役所ができたことから、多くの中央区民は区役所の建て替えに大きな期待を寄せております。その一方でこれまであった施設がなくなることへの不安もございます。そこで、今後の事業の進め方、再編対象となっている区役所以外の施設、いこい荘、与野図書館、下落合プール、下落合公民館、産業文化センター、向原児童センターの機能が保持されるのかどうか。そういった機能を維持しながら、このエリアで創出される新しい価値についてお伺いします。
区役所が単なる手続きの場所でなく、区民が何も目的がなくても何となく集まって、ゆったりと過ごせる場所。健康なコミュニティを形成する社会資本となることが重要であると考えます。コミュニティの強化は、地域のレジリエンスを高めます。SDGs未来都市に選定された本市として、再生可能エネルギーの利用、建物のZEB化、エリアの脱炭素化などは当然のごとく目指していくことになるかと思いますが、SDGsには環境の側面だけでなく、社会の面からの持続可能性を追求するゴールもあります。その一つである「住み続けられるまちづくり」がこの再編事業で実現できるのではないかと期待しておりますが、そういう新しいまちづくりがここから始まるのかどうか、見解をお伺いします。
(2) 与野中央公園の次世代型スポーツ施設について
与野中央公園の拡張については、与野市時代からの大きな課題でありました。一体型調整池の整備工事が始まり、鴻沼川の改修事業に区切りがつきます。工事が始まったことで、区民はようやく公園の拡張も始まると期待しています。そこにメインアリーナと市民利用を前提としたサブアリーナを擁する次世代型スポーツ施設ができることは多くの区民にとって新たな期待と受け止められていると感じています。しかし、元の体育館建設の計画に戻すようにという請願が出たことからも、公園エリアとして区民の憩いの場としていただきたいという声があることも事実であり、そうした声もすくいながら施設建設を進めていただきたいと思います。
そこで、まず今後の事業スケジュールについて、お伺いします。また、区民が最も気になっているのは、与野体育館の機能を継承するサブアリーナについて、その使い勝手、規模が与野体育館と比較して劣ることはないか。もしくは、せっかく新しいものを作るのであれば、これまでよりもいいものにしていただきたいと思いますが、これまでできなかった使い方ができるような点はないか、お伺いしたいと思います。また、メインアリーナ利用時にサブアリーナが使えなくなることはないのか。逆に、メインアリーナをイベントで使っていない時に、市民が使えるようなことはないか。また、公園は災害時の避難場所として有効であると思いますが、防災拠点としての活用できるのかどうか。
最後に、これだけの施設になると、地元経済に与える影響も大きいかと思いますが、見解をお伺いします。