
1.高齢者の移動支援と公共交通の整備について
(1) 高齢者への交通費助成「お出かけ支援制度」について
高齢者の移動支援について、今回の選挙においても多くの市民の皆様から、じつに様々なご要望をいただきました。高齢の皆様が元気に長生きしていただくためにも、移動支援は喫緊の課題であることは言うまでもありません。
市内の公共交通を低料金で利用できるお出かけ支援制度について、私ども公明党からの提案で昨年11月に設置された「公共交通利用促進及び移動支援庁内検討会議」において議論が進められていることと思いますが、いつまで議論を続け、いつ結論を出すのか。いつからお出かけ支援制度を導入するか。まず、スケジュールについてお聞かせください。
また、導入に向けた施策の方向性について、例えば、路線バス各社がそれぞれに高齢者向けの定期券を発行しています。国際興業バスの「彩京のびのびパス」、東武バスの「ラブリーパス」。まずは、こうした定期券を共通化して、さいたま市シルバーパス制度として、国際興業バス、東武バス、西武バス、さらにはコミュニティバス、乗合タクシーに市内乗り放題の定期券の導入から始めてはいかがでしょうか。
さらに、たまに公共交通を使う人向けに、1DayPassや100円券など発行できればさいたま市のお出かけ支援制度としてさらに満足度は高まるのではないでしょうか。見解をお伺いします。
(2) MaaSの展開と交通手段の多様化について
続いて、こうした高齢者のお出かけ支援制度の導入に合わせ、公共交通サービスの充実と交通手段の多様化を進めるべきであります。効率のよい公共交通サービスを実現するMaaSは、例えば、家を一歩出たら自家用車に乗るように公共交通があって、その場での料金支払いもなく、手ぶらで乗れて、複数の交通手段をストレスなく乗り継ぎしながら、目的地に辿り着く。そういうものだと思っています。あくまでも理想ですが、限りなくそこに近づけるため、既存の交通事業者の参画は必須であります。そのために、まずはGTFSなど交通データのオープン化とビッグデータの活用、さらにデータ連携基盤の構築が必要であると思いますが、見解をお伺いします。MaaSの展開にあたっての本市の役割についてもお伺いします。
また、交通手段の多様化の一つとして、実証実験中のAIデマンド交通の市内他地区への展開を検討しているところと思いますが、他地区への展開にあたっては、交通空白地帯や不便地域に限ることなく、市内全域を対象に交通ニーズを詳細に分析して、検討する必要があると考えます。その際、既存交通事業者も共存できるように、例えば、降車ポイントを最短距離の鉄道駅、路線バス、コミュニティバス、乗合タクシーの停留所のほか、商業施設、病院、役所などへ限定することも検討してはいかがでしょうか。そうすることで、交通空白・不便地域だけでなく、バス路線があってもバス停まで少し距離があって困っているというエリアにもラストワンマイルの移動手段として導入可能ではないでしょうか。場所によっては、AIデマンドではなく、自動運転に優位性があるエリアもあるかもしれません。さらに、料金支払いについては、サブスクを導入し、都度払う必要がなくなることで、事業者と利用者双方の負担を減らすこともできますがいかがでしょうか。
移動が自由なまちの実現は、住みやすいまちナンバーワンの重要なピースであります。今後のAIデマンド交通の他地域への展開と交通手段の多様化、本市の目指す理想のMaaSの姿、そしてMaaS導入に向けたタイムスケジュールについて見解をお伺いします。
2.魅力ある教育環境の構築について
(1) 小学校体育館へのエアコン設置について
学校体育館へのエアコン設置について、中学校は令和7年度までに完了の目処が立っています。しかし、104校ある市立小学校については、導入手法の予算が組まれただけで、まだ設置に向けた方向性が示されていません。学校体育館のエアコンは快適な教育環境の構築だけでなく、防災・減災対策でもあります。災害はいつ起こるか分かりません。一日も早く小学校の体育館への設置も進めていくべきであります。
そこで予算措置について、中学校の体育館までは国の緊急防災・減災事業債を活用することができましたが、ご存知の通り令和7年度までです。令和8年度以降の延長措置を国に求めていくのかどうか。また、延長措置がなかった場合でも、小学校の体育館へのエアコン設置を進めていくと考えているかどうかお聞かせください。
また、体育館へのエアコン設置に際しては、体育館の断熱性を確保することに加え、ZEB化を見据えた創エネ設備を導入し、「エコスクール・プラス」の認定も視野に入れた検討を進めてはどうかと思いますが、見解をお伺いします。
(2) 教職員の負担軽減について
「教師は最高の教育環境」とは、ある教育者の至言であります。より良い教育環境を構築するために、教員が働きやすい環境の整備が求められています。教員の残業時間は過労死ラインである月80時間を超えることも珍しくありません。そのため、文科省の中央教育審議会でも給特法に縛られた給与体系をはじめ、教員の働き方改革を進める施策が検討されています。
全国学力・学習状況調査でも上位に入る本市は、国の動向に先駆けて、教員の働き方改革のモデルケースを示し、教員が生き生きと働いているから、子どもたちも生き生きと学校生活を送り、成績にも表れていますと、全国に示す義務があると思います。そうでなければ、教員の犠牲の上に、子供たちの成績を上げてきたと言われてもおかしくはありません。教員の働き方改革は、子どもたちの明るい未来のためでもあり、教員を目指す若い人たちを惹きつけ、教員不足の負の連鎖を断ち切ることにもなります。本市がこれまでに行ってきた働き方改革の方策の成果について、残業時間がどれだけ減ったのか、まずお伺いします。
その上で、DXの推進による業務の効率化、スクール・アシスタント、スクール・サポート・スタッフや、デジタルに不得手な教員をサポートするICT支援員といった人的支援の拡充など、今後取り得る教員の負担軽減、働き方改革について、見解をお伺いします。
3.地域経済の活性化について
(1) デジタル地域通貨の導入について
コロナで疲弊した地域を活性化させるために発行されたプレミアム付商品券は、事業者、市民の双方に喜ばれてきました。昨年の第二弾ではデジタル商品券も導入され、利便性を向上させることができました。こうしたプレミアム付商品券も地域通貨の一つと言えますが、そう何度も発行するわけにはいきません。間接費がかかり過ぎます。
そこで今年度の予算にはデジタル地域通貨の導入調査事業費が計上され、商品券の効果を一時的なものに留めることなく、恒久的に市内経済の活性化に努めようとの政策意図が感じられます。
全国でも多くの地域で独自の地域通貨が発行されてきましたが、多くは失敗しています。過去の失敗から学び、本市の目指す地域通貨が市民に受け入れられるために、コミュニティ活性化の視点が抜け落ちてはなりません。例えば、すでに本市で付与されている健康マイレージや長寿応援ポイント、ボランティアポイントなどのポイント事業はすでにコミュニティ活性化のツールとして確立しており、多くの市民に受け入れられています。これらの事業を地域通貨に統合することで、さらに大きく前進、発展させていくことができると思いますが、いかがでしょうか。そのほかにも環境貢献、社会貢献に対するポイントや、お年寄りにアプリの使い方を教えたらポイントをつけるなど、工夫次第で地域の人と人をつなぐ大きな役割を持たせることができます。また、市外へのシティプロモーションなど、考えれば考えるほど活用の幅は広がります。さらにはデジタル化によって、市内の消費活動をデータ化し、起業の促進やマーケティングへの活用も期待されます。ブロックチェーン技術を活用することでセキュリティの強化と手数料の削減も見込めます。
こうした大きな可能性がある一方で、検討事項も多くあるかと思いますが、成功させるために、どのようなデジタル地域通貨を目指していきたいと考えているか、夢のある見解をお聞かせください。
(2) スタートアップ支援について
これまで本市でもビジコンや、商工会議所の創業セミナー、産業創造財団のSAITAMA起業塾、スタートアップのためのオンラインサロンであるStartup! SAITAMAなどが行われてきており、創業支援、スタートアップ支援が行われておりますが、まず成果についてお伺いします。
本市は文教都市として、教育で高い成果を示しています。さいたま市で教育を受けた優秀な子どもたちが、全国、全世界に出て活躍することも喜ばしいことではありますが、地元で起業して、さいたま市から世界に発信できる新しいビジネスモデルやサービスを創出できれば、頭脳流出を食い止めるだけでなく、新しいヒト、モノ、カネの流入をも促していけるのではないでしょうか。そのためには、創業支援だけでなく、その中からスタートアップの種を見つけ、育てていくエコシステムの構築が欠かせないと思いますが、いかがでしょうか。
政府も2022年をスタートアップ創出元年と位置付け、スタートアップ育成5ヵ年計画を策定し、成長するのに必要な資金供給の強化や、出口戦略の多様化、大企業とのオープンイノベーションの推進、グローバル展開など、具体的な取り組みを発表しています。
スタートアップは待っていても勝手に現れるものではありません。国や県、民間とも連携しながら、意図的に、政策的に誘導していかなければなりません。今後、本市として取り組むべきスタートアップ支援について、見解をお伺いします。
4. 中央区のまちづくりについて
(1) 与野中央公園の次世代型スポーツ施設について
与野中央公園の次世代型スポーツ施設について、住民説明会、パブリックコメントが実施され、多くの市民の声が集まり、市民の関心の高さが伺えます。コメントを読む限り、パブリックコメントの対象となっている基本計画はあくまで次世代型スポーツ施設についてであるのに対して、市民からの意見は公園の整備に関するものが多いと感じました。ここに行政と市民との意識の差があるのではないでしょうか。市民感情として、立派な建物ができることには反対しませんが、市民の憩いの場、運動の場、コミュニケーションの場としての公園の機能が損なわれることが危惧されます。今回のパブリックコメントを通して、そうした市民の声をどのように受け止め、基本計画に反映してきたのか。市民のための施設・公園にするため、基本計画に反映された内容、たとえば、地域のコミュニティ形成、賑わい創出、施設の市民利用などについて、整備の過程で今後どのように実現されていくのか。実施方針や、事業者提案の選定基準を工夫することもできるかと思います。また、もう一度、市民との対話の機会があるのかどうか。その際、スポーツ施設だけでなく、公園整備の視点から発言できる部署が関わるのかどうか。見解をお聞かせください。