さいたま市議会議員 てるきな弘志

まず初めに、能登半島地震で亡くなられた方々へお悔やみ申し上げるとともに、被災された皆様へ心からお見舞い申し上げます。
それでは、会派を代表して、通告に従い順次質疑させていただきます。

1. 誰一人取り残さない公共交通の実現について

(1) 「スマート・ターミナル・シティさいたま実行計画」における先行モデル地区での実装と市内他地区への展開について

同実行計画では、令和6年度に、先行モデル地区(大宮・美園エリア)での社会実装として、「施策①モビリティサービスの充実」、「施策②ライフサポート型MaaSの構築」が予定され、その後、市内他地区・他都市へ展開されることになっています。その計画の進捗についてお伺いしたいと思います。
特にモビリティサービスの充実については、路線バスの運転手不足により全国でも路線の廃止が相次いでいます。昨年12月には大阪府富田林市の金剛バスが廃止され、交通業界に激震が起こりました。大阪府は自動運転バスの活用を検討していますが、実用化に向けての課題もあり、進んでいないようです。東京都内でも足立区のコミュニティバス「はるかぜ」が「2024年問題」に伴う運転手不足を原因として、3月に一部路線を廃止する予定となっています。運転手不足は地方だけの課題ではなく、大都市でも起こりうる課題であり、本市も例外ではありません。「2024年問題」を原因として、国際興業バスも3月31日の運行をもって、岩槻駅から蓮田駅、蓮田よつば病院への2系統が廃止されます。
路線バスの減便、廃止が相次ぐ中、高齢者の免許返納や、若い世代でも所有からシェアへのライフスタイルの変化により公共交通へのニーズは高まりを見せています。さらには脱炭素社会構築のため、自家用車から公共交通への行動変容、交通分担率の上昇も急がなければなりません。
そこで、同実行計画における令和6年度の社会実装が予定通り進むのか、国も導入を急いでいるライドシェアや自動運転など新しいサービス、技術への対応についての見解をお伺いします。

(2) 交通結節点の整備とタクシーの相乗りサービスについて

シェア型マルチモビリティやAIデマンド交通の導入など、交通モードの多様化が進むことは望ましいことではありますが、これらが効率的に効果的に活用されなくてはなりません。ソフト面の施策としてはMaaSの導入が進められているとは思いますが、ハード面の整備として、バス停やバスターミナルに、シェアサイクルや小型モビリティのポートを設置するなど、交通結節点を効果的に配置することでスムーズな移動を実現できると思いますが、見解をお伺いします。
さらに、タクシーの相乗りサービスも公共交通の効率性を高める上で検討に値するのではないかと思います。本市では路線バスが廃止された交通空白地域に、定時定路線のコミュニティバス、乗合タクシーの導入が進められていますが、収支率の改善が大きな課題となっています。それを、例えば、タクシーの相乗りに切り替えることで、相乗り率を高め、さらに昇降場所を固定して安い運賃設定も実現できるのではないでしょうか。私の地元・中央区の八王子にお住まいの方からこのような声も聞きました。老人福祉施設いこい荘のお風呂に入りに行きたいけれども、往復で600円かけて乗合タクシーで行こうとは思わない。もっと安くしてくれなければ乗れない。例えば、これをタクシーの相乗りに置き換えることで料金を割安に設定することはできないでしょうか。また、タクシーの相乗りは、電車もバスもなくなった深夜時間帯に、一人しか乗っていないタクシーに、相乗りをマッチングすることで、本来乗れなかった人、こぼれた移動ニーズを拾うことも可能になります。導入にはタクシー事業者の理解が必要だと思いますが、本市の見解をお伺いします。

(3) 広域MaaSへの展開について

令和元年、私の議会での初質問でMaaSの導入について訴えました。清水市長からは、東部6市1町による広域的なMaaSの導入を目指して「新たなモビリティサービスによる『まち』づくり協議会(通称:MaaS協議会)」を開催するとご答弁いただきました。その後の進捗と今後の展望についてお伺いします。
「スマート・ターミナルシティ・さいたま実行計画」においても、モビリティサービスの充実やライフサポート型MaaSを社会実装した後、他都市へ展開していくとの展望が示されております。これは、市内でのMaaS実証を経て、他都市と連携した広域的なMaaSの実現を目指していくという、もともとのMaaS協議会が目指したところを指しているのでしょうか。それとも、さいたま市版ライフサポート型MaaSを他都市へも移植・導入していくという考え方なのでしょうか。いずれにしても、市内でのMaaS導入によって、移動が便利になっていくということは、住み慣れたまちで住み続けられる持続可能なまちづくりに欠かせない施策だと思いますが、他都市と連携していくことで、市民の移動の幅を広げると同時に、市外からの関係人口の増加にも寄与するのではないかと期待しています。
MaaS協議会については、令和3年12月に第5回が開かれてから、その後は開かれた様子はございませんが、広域的なMaaSの実現、国内で初めてと言われていたP-MaaSの実現に向けての展望をお聞かせ下さい。

2.デジタルトランスフォーメーションの推進について

(1) 公共工事のDXについて

公共工事における提出書類が多く、市内事業者の中にはさいたま市ではなく埼玉県の事業を受注している事業者があると伺っています。市内の優良事業者がさいたま市の発展のために尽くしたいと思っても、それができないのは大きな問題であります。2024年問題もあり、建設事業者にとってもいかに時間外労働を短縮していくかが課題となっております。これまで本市でも補助金によって中小企業のDXを推進してきました。企業のDX化への努力を促す一方で、行政がそれに対応していなければ意味がありません。
そのためにも提出書類の簡素化、オンライン化を大胆に進めていくべきであると考えます。特に工事検査のための写真資料の提出は大きな負担になっていると伺っています。土木工事の情報共有システムASPを活用して、デジタルデータでオンライン提出できるようになれば、大きな負担軽減につながるのではないでしょうか。見解をお伺いします。

(2) 区役所窓口のDX(書かない・行かない・手ぶらで手続き)

区役所窓口のDXについて、昨年、西区役所で書かない窓口の導入に向けたBPRの効果検証が行われました。まず、今後の本格導入に向けた方針について、お伺いします。
令和2年6月議会では「書かない」、翌年の6月議会では「行かない、行ったとしても手ぶらで手続きができるように」と、質疑いたしましたが、今回、効果検証が行われたことで、大きな前進が見られたと評価いたします。しかし、市民のライフスタイルの変化、デジタル技術の進化は早く、窓口DXもこれで満足するわけにはまいりません。オンラインでできる手続きも増え、市民にとっては区役所に行かなくても、時間、曜日を問わず、様々な手続きができるようになってきておりますが、そのオンライン手続きが煩雑であっては、結局役所に行った方が早い。デジタルに不慣れな高齢者にとってはハードルが高くなってしまいます。「行かない」を実現するオンライン手続きを拡充するとともに、手続きのさらなる簡素化を進めていくべきであると思いますが、見解をお伺いします。

(再質問)
区役所窓口のDXを進める上で、メタバースを活用したバーチャル市役所も、ゲームに慣れた世代には役所を身近に感じる取り組みとして効果的ではないでしょうか。
さらには、令和6年度導入予定のデジタル地域通貨は区役所窓口DXのキーになりうると期待しています。キャッシュレス決済の拡充に寄与するだけでなく、マイナンバーと市民アプリのIDを連携させることで、手ぶらで手続きできるなど、手続きのさらなる利便性向上を期待しています。セキュリティ上の課題もあるかとは思いますが、デジタル地域通貨の導入を機に、さらなる区役所DXを進めていただきたいと思いますが、見解をお伺いします。

3.教育行政について

(1) 学校の空調(体育館・普通教室)の整備・維持管理について

中学校体育館へのエアコン導入が進み、教育環境の面からも防災の面からも高く評価いたします。引き続き、小学校体育館、特別教室、給食室などへの導入に期待をしています。国会でも今回の能登半島での災害を受け岸田首相より公立学校体育館への空調設置について「自治体による設置が速やかに進むよう支援していく」との答弁がございました。小学校体育館へのエアコン設置は、令和7年度までに整備方針を決定していくと、昨年6月に答弁をいただきましたが、災害はいつ起こるかわかりません。首相答弁にもあるように国からの大きな後押しも期待されます。2年前に委員会で質疑した時には、全小学校104校に設置するには最短で2年、特別教室等への設置と併せて行った場合は4年かかるとの答弁がございましたが、一年でも早く推進すべきであると考えますが、見解をお伺いします。
一方で、すでに設置が完了している普通教室について、導入から年数が経っていることと、コロナ禍で窓を開けて換気をしながら使用していた影響もあり、エアコンの故障がかなり目立つようになっています。夏場の暑い盛りにエアコンが故障しているクラスでは図書室や多目的室など、エアコンが使える部屋で対応している学校もありました。普通教室の空調の維持管理について、教育活動に著しい影響が出ないように管理計画を作成すべきと考えますが見解をお伺いします。

(2) 学習用端末の修理対応、更新計画について

GIGAスクール構想によって小中学校の全児童・生徒に学習用端末が配布され、児童・生徒一人一人の進捗に応じた個別最適の学習が進んできています。先日、YouTube公開された教育研究所ICT推進係の動画でも本市の小中学校の端末を使った学習事例が紹介されていました。動画の中では、子どもたちが端末を持ちながら教えあっている様子や、子どもたちが自ら問いを設定して、答えを集めていく様子が見られ、本市の教育に明るい未来を見た思いがいたしました。
その一方で、教育現場においては、端末の故障が多く、学習に影響が出ているとも聞いています。ある中学校では学校全体でほぼ一学年分の端末が足りなくなり、受験を控える3年生に優先的に使用するように対応していたようです。学習用端末の修理対応について、保険契約の見直しや、十分な予備端末の確保など検討すべきと考えます。また、今後、多くの端末が同時に更新時期を迎えることから、空調と同様、端末の更新計画をたて、学習に支障が生じないようにしておくべきと考えますが、見解をお伺いします。

(3) 教材費の公会計化について

令和6年度より、給食費が公会計化され、学校を介さずに保護者から直接さいたま市に納金できる体制ができ、教員の負担軽減に繋がると期待しています。しかし、学校での集金業務は給食費だけではなく、教材費もございます。そこで、給食費公会計化の仕組みがあれば、教材費も同様にさいたま市で徴収することができ、さらなる教員負担の軽減につながるのではないでしょうか。今後、国において給食費の無償化が進んだ時には、この仕組みも無用になりますが、今、仕組みがあるうちに、教材費の公会計化も進めるべきであると考えます。東京都町田市では全国初の取り組みとして、2023年4月から教材費や校外活動に関する費用を公会計化いたしました。過去の実績をもとに予算の上限額を決定し、各学校はその範囲内で購入計画を作成することで、教材選定の裁量を残す工夫もしております。本市でも導入すべきであると考えますが、見解をお伺いします。

(4)「包括的性教育」について

子どもたちを望まない妊娠や性暴力、性感染症、SNSを介した性犯罪から守るために、性に関する科学的で正しい知識を身につけることが必要であることは言うまでもありません。ユネスコが中心となり提示された、世界の性教育の指針である「国際セクシュアリティ教育ガイダンス」によると、性に対する正しい知識とは、性の多様性やジェンダー平等など、人権をベースにした性教育が年齢階層別に行われることで、身につくとされています。性をタブー視することなく、包括的な知識を身につけることで、人生に正面から向き合い、立ち向かうポジティブな力となるようにしていくべきであります。
「包括的性教育」を人権教育の一環として、通常の学習カリキュラムの中に取り込み、自然と身につくように工夫するとともに、他部局とも連携して外部講師を活用した講習なども拡充していくべきと考えますが、見解をお伺いします。

4.環境政策について

(1) ゼロカーボンに向けた水素利用の推進について

脱炭素社会に向け、水素の利用が全国で進んでいます。昨日、水素やアンモニアを供給する企業に財政支援する新法が閣議決定されるなど、政府も水素の普及を後押ししています。
昨年視察した室蘭市では、洋上風力発電で製造された水素を貯蔵し、配送、利用するまでの水素のサプライチェーンが構築されていました。海なし県の埼玉では洋上風力発電はできませんが、廃棄物発電による水素製造のほか、福島など他都市で製造された水素の活用も考えるべきではないでしょうか。輸送コストがかかりますが、水素吸蔵合金タンクに充填すれば、低コストで安全に輸送することもできます。水素ステーションの設置、水素燃料電池自動車の導入補助等行ない、水素利用を促進していることは理解していますが、さらなる推進のため、サプライチェーンの構築、需要創出に向けた取り組みについてお伺いします。

(2) 生ゴミコンポストの普及・堆肥化のサイクルについて

生ゴミ処理容器等の購入補助は以前から行なっていますが、近年のSDGsの意識の高まりによって、水分を切って、生ごみを堆肥化できるコンポストのニーズは高まっています。本市としては、コンポストの利用によって生ゴミの水分を除去し、ゴミの減量化と焼却処理施設の負担軽減に努めていますが、市民意識の高まりに応えるには、もう一歩前進すべきであると考えます。生ゴミを単にゴミとして処理するだけではなく、堆肥化をして農業や家庭菜園などに利用してもらうような取り組みを検討してはどうかと思います。
(資料をご覧ください)
神奈川県座間市では都市部の農業振興を検討していた小田急電鉄と連携し、フードサイクルプロジェクトを立ち上げました。市民の参加を募り、バッグ型のLFCコンポストを無償貸与。市民はバッグにためた生ゴミを回収用の麻袋に入れて集積所に出します。事業者が2次発酵、異物除去を行った堆肥を農政課が農家に渡します。こうして集めた堆肥で収穫された野菜が市民に循環されれば、一つのサイクルとして確立いたします。本市でも同様の取り組みができるのではと考えますが、見解をお伺いします。

(3) ゴミ減量、分別、不用品買取サービスの利用について

ゴミ減量をさらに進めていくため、生ゴミコンポストの普及だけでなく、ゴミ袋の有料化などの施策も有効であると考えます。また資源循環の観点から、昨年12月にリユース品の無料回収を行いました。実証実験としての取り組みでしたが、こうした取り組みを定例化し、回収場所も拡充していくべきと考えますが、見解をお伺いします。
今回の実証実験は株式会社ecommitとの連携協定により行われましたが、本市では、リユース推進のため、株式会社ジモティーとの連携協定も結んでおります。同社はオンラインでの不用品のマッチングサイトでありますが、世田谷区では同社のサイトで不用品のリユースを促進するため、不用品持ち込みスポットを設置し、区民であればいつでも持ち込みができるようになっております。
このように日常的に持ち込みができるようになっていれば、イベント的にスポットで行うよりも市民意識の向上に寄与する上、広報の手間も省けるものと考えます。循環型社会の形成に向けたリユース活動のさらなる推進について、見解をお伺いします。

(4) 空き家対策とゴミ屋敷対策について

空き家とゴミ屋敷は地域住民の日常生活を脅かす共通の課題であると言えますが、その解決には異なった取り組みが求められます。空き家対策には、国においても空き家特措法が改正され、特定空き家に指定されていなくても管理不全空き家として指導・勧告ができるようになりました。また、4月1日からは相続登記の義務化が始まり、国としても課題解決に向けて前進しているところです。空き家所有者に管理を求めることが基本ではありますが、法改正により自治体の介入のハードルが下がったと認識しています。長年管理不全に陥っている空き家については、裁判所への申し立て、財産管理人の選定、売却をすることによって、申し立ての費用も売却益で賄うことができます。また、空き家の解体を行政代執行や略式代執行で行うこともできます。
神戸市では「空家空地活用課」を創設し、まちづくりコンサルタントの協力を得て、空き家や空き地を地域活性化に活用する取り組みを行っています。大量の空き家を放置することは負の不動産として地域経済の悪化を招きますが、地域に新たな価値を創造する正の不動産へと転換させる取り組みを進めるべきと考えますが、見解をお伺いします。
また、いわゆるゴミ屋敷の対策については、空き家とは違って、行政代執行などを簡単にできないかもしれませんが、環境悪化だけでなく火事のリスクも高く、近隣住民の不安は空き家と同様であります。中央区内でも昨年、一昨年とゴミ屋敷での火事が続いております。
全国88の自治体では、何らかの形でゴミ屋敷条例を制定し、「調査」「指導・支援」「勧告」「命令」等が行えるようになっています。本市でも本年1月よりゴミ屋敷対策の要綱が作成され、一定の前進が見られていると評価致しますが、要綱の実効性を確認しながら、将来的には条例化を検討し、ゴミ屋敷対策を行なってはどうかと考えますが、見解をお伺いします。

(再質問)
「生ごみコンポスト」について再質問いたします。
今すぐに一般家庭での堆肥化のサイクルを確立することは時間もかかることとは思います。まずは、学校や介護事業者などの事業者から出る生ごみについての堆肥化などからであれば取り組みやすいと思いますが、見解をお伺いします。

5.市民の安心安全について

(1) 防犯カメラの設置について

市民の安心安全の生活のために、公明党市議団として、市内1000箇所の防犯カメラの設置を求めてきました。令和6年度には「わがまちカメラ」としてさらなる防犯カメラの設置、活用を進めていくことが示され、大いに期待しているところです。
本市の刑法犯認知件数は全体的にはピーク時の20%ほどまで減少していますが、令和4年度は微増いたしました。防犯カメラがあれば防げたかもしれない身近な街頭犯罪は高い水準で推移しております。
これまでに、自治会、商店街への防犯カメラ設置助成、都市公園における自動販売機併設型防犯カメラの設置、駐車場や駐輪場、駅や地下道など犯罪が発生しやすい箇所への設置など進めてきましたが、子どもたちの通学路や、人通りが少ない住宅地など、計画的に設置を進めていくべき場所はまだまだ多くあります。
さらなる安心安全のために、本市の防犯カメラ設置状況と今後の計画についてお伺いします。

(2) 消防団支援アプリの導入について

地域消防活動の要である消防団について、様々充実強化のための取り組みを進めてくださっており、感謝申し上げます。しかし、消防団の活動はいまだに紙書類による報告が続き、DXが進んでいるとは思えません。横浜市では令和5年4月1日、消防団支援アプリを導入し、毎月7500枚必要だった紙による報告書が0になるなど、消防団だけでなく報告を受ける側の消防局にも、大きな事務負担軽減効果が見られております。
アプリを導入することが目的化してはなりませんが、こうしたアプリの導入を検討することで、現状のアナログ業務を単純にデジタルに置き換えるだけでなく、現状の業務の整理、フローの見直しなども併せて行い、本当の意味でのDXを進めていくべきであると思います。本市の目指すデジタル八策にも通じる事業と思われますが、見解をお伺いします。

(3) 救急におけるオンライン診療サービスの活用について

救急搬送の件数は年々増加を見せており、
病院までの搬送時間も伸びる傾向にあります。一方で、救急車の不適正利用により、本来、救急にかかるべき患者を救うことができないなどの事例も見受けられます。とはいえ、病床、医療従事者の数には限りがあります。そこで、救急搬送にオンライン診療サービスを組み合わせることで、限られたリソースを効率的に回すことができるのではないでしょうか。
北海道旭川市ではコロナ陽性患者の救急体制にオンライン診療サービスと提携し、不必要な救急搬送の減少を実現しています。119番通報を受け、即時の対応が必要な場合にはただちに救急車が出動しますが、そうでない場合には、救急出動とオンライン診療を同時に走らせ、救急車の到着までにオンラインで診察と救急度判定を行います。そこで救急搬送の必要がないと判断されれば、不搬送となります。通報内容によっては、救急車を走らせないでオンライン診療のみで対応する場合もあります。これによって、約半数の通報が不搬送もしくはオンラインのみでの対応になったそうです。本市においても、同様の取り組みを行うことで、大きな効果が期待できるものと考えますが、見解をお伺いします。
(再質問)
「防犯カメラ」について再質問いたします。
自動販売機併設型防犯カメラを公園だけでなく、区役所や公民館前などの公共施設にも設置すればさらなる安心・安全が確保できるのではないでしょうか。見解をお伺いします。
(最後に)
地域防犯カメラの設置が進むよう、自治会・商店街への働きかけと同時に、たとえば補助率を現行の75%から上げるなど、設置を加速させるような取り組みを求め、次の質問に移ります。

6.事業計画の情報共有について

(1) 住民と行政のより良い関係を創る「まちづくり型広報」について

広報紙を初めとして、HPやSNSなど、市民への情報提供の媒体は多様化しております。しかし、それで本当に市民に必要な情報が届いているかどうかは検証する必要があると感じております。私たちは常に伝えるべき対象の人に、しかるべきタイミングで、必要な情報が伝わっているかどうかを意識しなければなりません。その検証を繰り返しながら、広報力の向上に努めていくべきであります。
その意味で、広報は行政からの一方的な情報伝達に終わることなく、市民からの声を聞く広聴とも連携しながら、双方向の情報交換の中で、各種施策が進められていくことが理想であります。私たちは、「広報をしたから、市民は理解している。パブリックコメントをとったから、市民の意見を拾った。」との思い違いをしてはなりません。広報を通じて、行政と市民のより良い関係を創る「まちづくり型広報」を目指していくべきであると思いますが、見解をお伺いします。
そのためのツールとして、バルセロナで誕生したオープンソースの参加型民主主義プラットフォームであるデシディム(Decidim)の活用も考えられます。国内でも兵庫県加古川市で導入されたことを端緒として横浜市や福島県の西会津町などでも活用されています。オープンソースですから、ニーズに合わせて自由にカスタマイズすることもできます。
台湾のデジタル担当大臣だったオードリー・タン氏は「民主的なプロセスの中で最も大事なのは相手の意見を聞くことであり、デジタル技術の力を借りることで、立場の異なる人々とも、異なる価値観を共有できる」と述べています。
こうしたオンラインのプラットフォームを活用することで、民主主義のチャンネルを増やし、各種施策の立案において、市民意見の反映をさらに進めていくことができると思いますが見解をお伺いします。

7.文化政策について

(1) 国際芸術祭における音楽活動との連携とストリートピアノの設置について

本市の国際芸術祭は昨年で3回目を迎え、市民による芸術活動が活発化してきていると実感しています。芸術祭といえば、絵画や彫刻、写真などの美術系の静的な展示を容易に想像してしまいますが、昨年の国際芸術祭においては、変化を楽しむ動的なインスタレーションも楽しむことができました。しかし芸術は視覚だけでなく、聴覚、触覚など、人間の五感にフルに伝わるものであると考えています。その意味で、音楽活動とのさらなる連携、コラボレーションがあってもよいのかなと感じております。今後の国際芸術祭における音楽活動とのさらなる連携についてお伺いします。

(写真をご覧ください)
栄東高校の美術部がさいたま新都心駅のストリートピアノでライブペイントを行なっている様子です。見えにくいですが、奥の方でピアノを弾いています。当日はバイオリニストも来て、ピアノとの共演を楽しむこともできました。美術と音楽とのコラボレーションで、ピアノに並ぶ人もいれば、「自由に描いてください」と示された真っ白のキャンバスには、子どもたちが嬉々としてポスターカラーを握る様子も見られました。
市民の日常的な文化芸術活動として、私もこれまで推進してきましたストリートピアノはこうした芸術活動の新しい側面を見せることもあります。
また、ストリートピアノの設置は、文化芸術活動の側面だけでなく、地域の賑わい創出、観光促進の側面からも意義ある取り組みと思いますが、見解をお伺いします。