会議:令和7年  2月 定例会 / 役職:議員(公明党さいたま市議会議員団) / 出典:https://ssp.kaigiroku.net/tenant/saitama/SpMinuteView.html?council_id=1027&schedule_id=5&minute_id=6&is_search=true

令和7年2月12日 定例会(照喜納弘志議員 公明党さいたま市議会議員団代表質問)

自治体DX推進度ランキング向上の取組/フロントヤード改革としての書かない・行かない窓口について

◆照喜納弘志議員 公明党さいたま市議会議員団の照喜納弘志でございます。それでは、通告に従い、順次質問させていただきます。

初めに、自治体DXにつきまして、自治体DX推進度ランキング向上の取組についてお伺いいたします。時事総合研究所が発表している自治体DX推進度ランキングは、2023年度に全国1位を獲得し、私も一市民として誇らしく感じておりました。しかし、昨年2024年度は48位と大きく順位を下げました。さいたまデジタル八策を推進し、手続のオンライン化やRPA、ノーコード・ローコードツールの導入、デジタル地域通貨の導入など、本市の取組が後退したとは考えられず、ランキングの配点をよく確認してみますと、2023年度と評価項目も配点も大きく変わっておりました。特に2023年11月に改定された自治体DX推進計画に記載され、総務省も重視しているフロントヤード改革が新たな評価項目として追加され、本市の点数は33.25点のうち12.8点しか取れていないことが最大の原因なんだろうと思われます。ランキングにこだわるわけではありませんが、本市としてこの結果をどのように受け止め、今後のDX推進施策に生かしていくのか。我々市民は、今後のランキング向上を期待していいのかどうか、見解をお聞かせください。

続きまして、フロントヤード改革としての書かない、行かない窓口についてお伺いいたします。行政事務の内側で進むバックヤードにつきましては、RPAやノーコード・ローコードツールの導入も進みました。また、職員が自立的にRPAのシナリオを作成できるように研修も行われていると聞いております。しかし、行政と市民との接点となるフロントヤードについては、自治体DX推進度ランキングでほとんど評価されておりません。令和7年度から全区展開が予定されている、書かない・行かない窓口によってランキングが向上することが期待されますが、既に多くの自治体で導入が進み、大きな差がつくとは思えません。自治体DX推進計画では、書かない、待たせない、迷わせない、行かせないという方針が示されておりますが、本市の書かない窓口のコンセプトについてお伺いいたします。

また、書かない窓口のターゲット層について、どのように捉えておりますでしょうか。当然全ての市民が対象ではありますが、特に重視しなければならないのは、高齢者や障害者といった書くことに困難がある層ではないでしょうか。こういった方々はオンライン化への対応にもちゅうちょしがちですので、書かない窓口は最も喜ばれると思います。例えば高齢介護課、福祉課、保険年金課などの窓口での手続について、書かないをワンスオンリーで実現することは可能なのでしょうか、見解をお伺いいたします。

○帆足和之議長 市長

◎清水勇人市長 照喜納弘志議員の公明党さいたま市議会議員団を代表しての御質問の1、自治体DXについて、(1)自治体DX推進度ランキング向上の取組について、(2)フロントヤード改革としての書かない、行かない窓口については、関連がございますので、一括してお答えしたいと思います。

まず、時事総合研究所が独自に配点、算出しております全国自治体DX推進度ランキングにつきましては、議員からもお話がありましたが、2023年は全国1位の評価をいただいたところでございますが、昨年11月に公表されました2024では、議員御指摘のとおり全国48位という結果となったところでございます。

当該ランキングは、DXの推進体制やデジタルディバイド対策など6つの観点から算出されております。その中でも新たに追加されましたフロントヤード改革は全体の3割以上の配点と、順位を下げた最大の要因と考えております。そのフロントヤード改革の中でも特に影響していると思われる項目が、書かない窓口に関する導入状況から、データの活用、窓口変化に伴う空間整備など、書かない窓口の関連項目と認識しております。

本市における書かない窓口につきましては、ランキングを算出する調査時点では検討中でございましたが、先月から西区役所での運用を開始したところでございます。今後、来年度の全区展開に向けまして鋭意取り組んでおります。今後も同様のランキング発表が実施されるか分かりませんけれども、いずれにいたしましても、これまで評価をいただいておりますデジタルディバイド対策事業等に引き続き取り組むとともに、今般の書かない窓口といった新たな事業を着実に実施するなど、ランキング項目にかかわらず、本市のDXコンセプトでありますさいたまデジタル八策に沿って、このDXを推進してまいりたいと考えております。

次に、(2)のフロントヤード改革としての書かない、行かない窓口でございますけれども、本市でも区役所総合窓口のコンセプトとして、書かない、待たない、迷わないを掲げ、窓口サービスの向上に努めているところでございます。

まず、書かないにつきましては、書くことに負担を感じている市民の方々が少しでも楽に手続を行えるよう、令和7年1月31日から西区役所におきまして、書かない窓口を先行導入したところでございます。今般導入しました職員が代理入力する書かない窓口では、取り扱う帳票の数が121件に上りまして、政令指定都市の中では最大の規模となっております。これよって、区役所窓口における主要な手続を中心に全体の申請件数のうち約60%をカバーできることとなる見込みでございます。なお、導入から1週間ほどではございますが、既に手続に伴う負担が軽減された、手続に係る時間の短縮が図られたなどの成果が上がっているところでございます。

また、議員御指摘の高齢者等に関する手続が多い高齢介護課や福祉課など、健康福祉部門の業務においては、書かないことによる負担軽減の効果が高いと認識しております。それらの窓口にも、区民課と同様の書かない窓口システムを配備しているところでございます。例えば高齢者が利用するアクティブチケットの交付申請等、既に一部の手続で書かないを実現しているところでございますが、引き続き関係所管課と連携しまして、対象業務や対応可能手続の拡充に取り組んでいくことで、書かない窓口導入効果の最大化を図ってまいります。

また、一度提出いただいた情報は再提出を不要とする、いわゆるワンスオンリーを実現するために、情報システムの標準化対応後を見据え、市民負担の軽減だけでなく、さらなる職員の業務効率化にも併せて取り組んでまいります。

そして、待たない、迷わないの実現に向けましては、例えばフロアアドバイザーによる必要な窓口への案内や、各課の手続に関する状況を集中管理する番号発券機の導入等、他都市の先進事例も参考にしつつ、既存のワンストップ窓口であります窓口申請パッケージ工房やおくやみ窓口を生かしながら、相談業務を含めた総合窓口化に向けて検討を進めてまいりたいと考えております。

加えまして、窓口手続につきましては、令和7年度末までに原則オンライン化することを目指しておりますので、引き続きオンライン手続の利用拡大を図ることで、いつでも、どこでも手続を行える、いわゆる行かない窓口へのシフトを目指してまいります。

今後も全庁一丸となってオンライン化による利便性の向上を図るとともに、窓口に来庁される方にもデジタルの恩恵を享受していただけるよう、さらなるフロントヤード改革に取り組んでまいりたいと考えております。

○帆足和之議長 照喜納弘志議員

◆照喜納弘志議員 ありがとうございます。これまでにも進めてこられた取組であると思いますが、特にこのフロントヤード改革は、やはり市民にも一番実感できるDXであろうかと思います。また、この書かない窓口が実現することによって、記載台が不要になるなど、新しいスペースが確保されることで、そのスペースの利活用なども今後しっかり進めていただきたいと思います。

みんなのアプリを活用したDX推進について

続きまして、みんなのアプリを活用したDX推進についてお伺いいたします。さいたま市みんなのアプリは、デジタル地域通貨で市内にお金を還元させ、市内経済の活性化に寄与するだけでなく、市民IDとして活用することで、様々な行政サービスを受けられるようになるのではないでしょうか。

例えば書かない窓口での本人認証や、市内公共施設の利用申請、利用料支払い、市主催の各種講座、イベントの申込みなど、考えればいろいろな可能性が広がってまいります。また、地域コミュニティー活性化のために、市民や民間団体が主催するイベントをアプリ内で周知して、参加者を募るなどの使い方もできるんではないかと思います。

また、独り暮らしの高齢者が、例えば自宅の電球を取り替えてほしい、そういったような何か手伝ってもらいたいというときに、アプリ内でボランティアを募集し、マッチングし、その対価として、さいコインを個人間送金することもできるんではないでしょうか。

10万ダウンロードを突破したとはいえ、まだまだ使える店も限られており、普及期の段階ではありますが、みんなのアプリを社会インフラとしてスーパーアプリへと進化させていけば、市民生活になくてはならないアプリとしてDX推進にも寄与することができると考えますが、見解をお伺いいたします。

○帆足和之議長 新屋副市長

◎新屋千樹副市長 照喜納弘志議員の御質問の1、自治体DXについて、(3)みんなのアプリを活用したDX推進についてお答え申し上げます。

さいたま市みんなのアプリを市民IDとして活用することは、アプリの決済、送金、周知機能と併せて活用することで、様々な行政サービスや民間サービスを横断的に利用することが可能となり、市民生活の利便性向上や地域コミュニティーの活性化にもつながるものと考えております。

これまで図書館利用者カードや、ごみ出し情報、シルバーカード、なんでも子供相談のオンライン化、パパママ応援ギフトの給付、ボランティアへのポイント付与など導入しておりますが、議員御提案のサービスにつきましても、導入に向けて検討を進めてまいりたいと考えております。

一方、各サービスの対応の可否や連携先サービスのシステム改修費用など様々な課題もございますので、連携方法の決定に当たりましては、各サービスの利用者ニーズやイニシャルコスト、ランニングコスト、また連携システムの改修時期といったものを考慮しまして、関係部局と協議を行ってまいります。

なお、来年度につきましては、非対面での送金機能の導入やシルバーポイントをデジタル地域通貨に交換した際の上乗せ給付など、順次サービスを拡充していく予定としております。事務の効率化、自治体DXの推進、そしてアプリを通じての市民サービスの提供、向上について、全庁挙げて検討し、さらなる進化に向けて加速してまいりたいと考えております。

デジタルディバイド対策について

続いて、デジタルディバイド対策について。まず、高齢者のデジタルディバイド対策として、さいたま市としては、地域ICTリーダーを中心にスマホ教室などを行っており、自治体推進度ランキングでも高い評価を得ておりますが、そもそもスマホを持っていない、また持っていてもバージョンが古くて、みんなのアプリをインストールできない、そういった相談もあると伺っております。そこで、こういった高齢者の抜本的なデジタルディバイド対策として、希望する高齢者にスマホ貸与もしくは購入補助することはできないでしょうか。

岡山県備前市では、希望する全ての市民に3年間、月額209円、36か月で7,524円で貸与しております。渋谷区では、1,500人の市民を対象に2年間無料で貸与し、その代わり利用時間やアプリの情報を収集分析し、より効果的なデジタルディバイド対策の検討に活用しております。

端末の購入費用補助は全国の自治体で広がっております。補助額は大体2万円から3万円、既に持っている人との平等性や費用対効果について検討しなければならないとは思いますが、本市での導入に向けた課題、また今後のデジタルディバイド対策の方向性についてお伺いいたします。

一方で、デジタルディバイドは、高齢者だけでなく障害者にとっても大きな課題となっております。例えば視覚障害者が、スマホを使えないことでネットからの情報検索を諦めているという声も聞いております。障害の程度、種類によって対策も変わってきますが、こうした視覚に不自由があってもスマホを使えるように、スマホ用テンキーキーボードというものがあります。これがあればスマホが格段に利用しやすくなります。障害者の日常生活用具給付制度では情報通信支援用具に分類されますが、この基準額が低いために、何か1つ購入すれば、ほかのものは購入できません。基準額を上げるか、もしくは新しい分類をつくるか、できないでしょうか。

こうした障害者の社会参加を阻害しているデジタルディバイドを解消するためのサービスや製品はほかにも多くございます。そうした情報を障害の種類によって検索したり、情報交換ができるようになるということは、障害者の社会参加を促す大きな効果があるのではないかと思っております。他自治体でも同様なサービスが広がっております。本市として、障害者のデジタルディバイド対策に今後どのように取り組んでいくのか、お伺いいたします。

○帆足和之議長 高橋副市長

◎高橋篤副市長 照喜納弘志議員の御質問の1の(4)デジタルディバイド対策についてお答えいたします。

議員御指摘のスマホ貸与及び購入補助について、先進自治体での取組がありますことは、市としても把握しているところでございます。当該取組につきましては、一定の費用を必要とする事業ですので、先進の自治体の取組の状況を注視しつつ、市民ニーズ調査やデジタルディバイド対策分野における連携協定締結企業との意見交換、今後実施を予定しておりますさいたま市みんなのアプリキャンペーンでのスマホ無償貸与における被貸与者の活用状況など、費用対効果等を内部で慎重に検討してまいりたいと考えております。

また、視覚障害のある方のスマートフォンの利用促進は、デジタルディバイド対策として大変重要な取組であると認識しておりますので、御提案の日常生活用具給付等事業における情報通信支援用具の拡充につきましては、当事者の方のお話を伺うなどニーズの把握に努めながら、市としても研究してまいりたいと考えております。

また、デジタルディバイドを解消する用具の情報発信につきましても、今後、当事者団体等の御意見を伺いながら、適切な情報発信に努めてまいりたいと考えております。

広聴のDXとデジタル民主主義について

続きまして、広聴のDXとデジタル民主主義について。広聴のDXとして、昨年の代表質問で取り上げたデジタルプラットフォーム、Decidim(デシディム)について、今後の方向性についてお伺いいたします。

Decidimの祖国スペインのバルセロナでは、市民が気軽に提案を書き込み、市の担当者から実現可能性などの返信が必ず来るようになっています。書き込みを見た別の住民がいいねをつけたり、別の意見を述べてオンライン上で議論ができ、デジタルによる住民参加の仕組みとして市民に根づいております。文化も国民性も違う国での取組ですが、本市としても行政と市民の信頼関係を構築し、市民の政治参加を促していくために大いに参考になるんではないかと思います。こういったデジタル民主主義の取組は、台湾の元デジタル担当大臣オードリー・タン氏の取組で有名になりましたが、国内の自治体でも取り入れるところが増えてきております。

毎日新聞の元旦号にも紹介されたLiqlid(リクリッド)は、日本のスタートアップが開発したプラットフォームで、全国約60の自治体が導入しております。東村山市では、地域通貨とシステム連携させ、市民参加を広く促す仕組みが構築されております。本市として広聴のDXを今後どのように進めていくのか、見解をお伺いいたします。

○帆足和之議長 日野副市長

◎日野徹副市長 照喜納弘志議員の御質問の1、自治体DXについて、(5)広聴のDXとデジタル民主主義についてお答え申し上げます。

近年のデジタル技術の目覚ましい発展により、いわゆるデジタル民主主義と言われる時代を迎えており、デジタルプラットフォームなどの情報技術を活用した市民の市政への参画手段の多様化が進んでいるところでございます。

デジタルプラットフォームにつきましては、時間や場所の制約を受けずに、ウェブ上で市民と市が政策に関する情報や考え方を共有し、互いに意見を述べることができるツールでございます。この手法を取り入れることにより、これまで以上に市民が市政に参画しやすい環境が整備され、市民に信頼される開かれた市政運営の推進につながるものと期待できることから、令和7年度よりデジタルプラットフォームを導入いたします。導入に当たりましては、デジタルプラットフォームにふさわしいテーマを選定した上で、御意見の募集について広く市民への周知を行いたいと考えております。そして、お寄せいただきました御意見はしっかりと受け止めさせていただき、施策への適切な反映に努めてまいります。

また、議員から様々な特徴を持ったデジタルプラットフォームの御提案がございましたが、本市のデジタルプラットフォームにつきましては、導入後に参加者からの御意見を伺いながら、その効果を分析、検証し、併せて他都市の状況も勘案しながら、本市にとりまして、より適した手法がどのようなものか、活用の仕方を含めて検討してまいりたいと考えております。

電子投票について

続きまして、電子投票につきましてお伺いいたします。昨年12月、大阪府四條畷市の市長選挙で、8年ぶりに電子投票が実施されました。目立ったトラブルはなく、開票作業は1時間40分で終わり、開票作業に従事する職員の数も約3分の1に減らすことができました。最も大きな効果としては、疑問票、無効票が解消されたことであろうと思います。

四條畷市では、今回の実施に当たって、2003年の岐阜県可児市議選のトラブルを考慮して、かなり慎重に実施されたようでございます。端末をネットワークに接続せず、スタンドアローンで運用、投票データはUSBメモリーに保存し、開票会場に運搬する。ここまでして電子投票するのかとも思われましたが、他自治体でも実施できるようにモデルケースとして、総務省の補助金を受けて実施したようでございます。四條畷市の検証結果を踏まえ、本市としても将来的な導入に向けて検討を始めるときではないでしょうか。見解をお伺いいたします。

○帆足和之議長 選挙管理委員会委員長職務代理者

◎山崎東吉選挙管理委員会委員長職務代理者 照喜納弘志議員の御質問の1、自治体DXについて、(6)電子投票についてお答えいたします。

電磁的記録式投票機を用いた投票、いわゆる電子投票でございますが、地方公共団体の議会の議員及び長の選挙について、当該団体が条例で定めることにより実施することができる制度でございます。

電子投票は、平成14年の岡山県新見市の市長及び市議選挙から始まり、平成28年の青森県六戸町の町議補欠選挙まで25回の選挙で実施されました。その後は機器の不具合で選挙無効となった事例があったことから、久しく実施されない状況にありましたが、大阪府四條畷市にて、令和6年12月22日執行の市長選挙及び市議補欠選挙で電子投票が実施されたところでございます。

メリットとしては、議員御指摘のとおり、疑問票と無効票がなくなることや開票の集計時間が短縮することなどが挙げられます。しかしながら、有権者約4万5,000人の四條畷市では、当日投票所が16か所、期日前投票所が2か所で、機器のタブレット端末のレンタル代などを含めた事業者への委託費がおよそ4,500万円であったことから、本市で実施する場合は経費がかなり高額になると考えられます。今後、総務省の検証結果や他都市の実施状況を注視し、本市での実施の可能性について研究してまいります。

○帆足和之議長 照喜納弘志議員

◆照喜納弘志議員 ありがとうございます。様々一気に質問したのであれですけれども、まずはみんなのアプリを活用したDX推進につきましては、今後いろいろな可能性がある事業ですので、何か地域活性化のためにさらなる機能の拡充をお願いしたいと思います。

最後の電子投票につきましては、経費もかなり、今回、四條畷市はかかっている、4,500万円と伺っております。今後、技術の進歩も大きく発展して、これまでのような機器の不具合といったことはかなり少なくなるんではないかなと思います。また、多くの自治体で導入されることで費用の軽減も図れるんではないかなと思いますので、そういったことも踏まえて、今後の導入について検討を進めていただきたいと思います。

SDGs先進度調査向上の取組について

それでは、続きましてSDGs推進についてお伺いいたします。1、SDGs先進度調査向上の取組について。日経グローカルが2年に1回調査し、ランキングを発表している全国市区SDGs先進度調査において、さいたま市は2022年度1位でございましたが、2024年度は4位と、依然として高い評価ではありますが、ランキングを下げたことは事実であり、ちょっと残念な気持ちでございます。

昨年11月には清水市長はCOP29に参加もし、日本の自治体として初めての主催会議となる、E-KIZUNAハイレベル会議を開催し、世界に情報発信するなど、リーダーシップを発揮していることは、同じ自治体の議員として誇らしく思うところではありますが、本市の取組がまだまだ道半ばなのではないでしょうか。

SDGsといっても、環境だけではなく、経済、社会、それぞれの分野での取組が必要になります。今回の結果を受けての本市の施策の見直しや、また今後のランキング向上への取組についてお聞かせください。

例えば、本市が取り組んでいるSDGs認証制度について、SDGs先進度ランキングで1位の愛知県豊田市でも同じような認証制度がございますが、豊田市では評価指標を公表し、達成度に応じてゴールド、シルバー、ブロンズと段階を設け、等級に応じた優遇措置もあり、実効性を伴った制度になっているんではないかと思います。本市も一つ一つの施策について、さらなる工夫が必要と考えますが、見解をお伺いいたします。

○帆足和之議長 高橋副市長

◎高橋篤副市長 照喜納弘志議員の御質問の2、SDGs推進について、(1)SDGs先進度調査向上の取組についてお答えいたします。

日本経済新聞社が行う全国市区SDGs先進度調査の結果が昨年末に公表されまして、全国815の市区の中で、本市は総合ランキングで第4位になっております。3回連続1位とはなりませんでしたが、引き続き全国トップレベルの評価をいただいたと考えております。

この調査は採点基準の一部が非公表のため、順位が下がった理由の詳細については分析はできませんが、公表されている範囲の情報を基に推測いたしますと、SDGsの3分野である、先ほど議員がおっしゃったように経済、社会、環境の中で、経済の分野に対する評価が相対的に低いという結果でございました。

本市は、SDGsの理念、目標を総合振興計画に組み込み、各施策や事業等を推進しているところでございます。一方で、目まぐるしく変化する社会情勢に対応しながら、誰一人取り残さない持続可能な社会を実現するためには、既存の計画もさりながら、求められる施策を適時的確に実施していくことも必要であります。様々な施策にこれから取り組んでいくところでございます。こうした民間調査は、他の都市との比較の中で、本市の取組状況をはかる一つの目安になるものと受け止めておりますが、他自治体の取組も参考にしながら、常に施策の見直しを図り、SDGsの理念が実現されるよう取り組んでまいります。

次に、議員御紹介の豊田市SDGs認証制度は、達成度に応じて3段階の等級で認証し、等級に応じて補助金の上乗せや優遇制度を設けるなどの取組であると認識しております。本市が令和3年度に創設いたしましたさいたま市SDGs企業認証制度におきましては、SDGs経営に関するセミナーの開催や専門家の派遣、SDGs企業支援資金融資制度など、認証企業を重点的に支援することで市内企業の持続的な成長を後押ししてまいりました。これまでは認証企業同士の交流などを行ってまいりましたが、今後は産学官金等の多様なステークホルダーとのパートナーシップを構築するための交流会等を開催することで、認証企業のSDGs経営をこれまで以上に支援してまいりたいと考えております。引き続き他自治体の取組も参考にしながら、さらなる工夫や改善を図り、地域経済の持続可能な発展につなげてまいります。

J-クレジットを通じた環境価値の地域還元について

次に、J-クレジットを通じた環境価値の地域還元についてお伺いいたします。SDGs先進度調査について、再生可能エネルギーの利用、またエネルギーの地産地消など、環境分野での取組は最も注目されるところであります。

本市として、2025年度の新規事業としてゼロカーボン・生物多様性基金を創設する予算が組まれ、基金を使って様々な市民、団体、企業の行動変容を促す施策の実現に充てられるのではないかと期待しているところでございます。

一方、家計部門で導入された太陽光発電の自家消費分の環境価値が見過ごされているのではないでしょうか。余剰電力分は販売され売電収入が得られますが、自家消費分については、脱炭素に貢献しているにもかかわらず個人の脱炭素にとどまり、社会から評価されておりません。この環境価値を評価して数値化し、国のJ-クレジット制度に基づき、正式に認証されれば、社会全体の脱炭素化への貢献が見える化されます。これを個人で行うには複雑な手続が必要になりますので、さいたま市が認証手続を代わりに行い、クレジットを企業に販売すればカーボンオフセットされます。

企業に販売したクレジットは、市の歳入としてゼロカーボン・生物多様性基金に繰り入れることで、市民の行動変容を促す、例えばエコ・アクション・ポイントなどの事業の原資とすることもできるんではないでしょうか。また、自家消費分の環境価値を寄附していただいた家庭には、たまポンで還元することもできると思います。さいたま市で生み出された再生可能エネルギーを環境価値化し、地域に還元させる取組について、見解をお伺いいたします。

○帆足和之議長 新屋副市長

◎新屋千樹副市長 照喜納弘志議員御質問の2、SDGs推進につきまして、(2)から(4)に順次お答え申し上げます。

まず、御質問の(2)J-クレジットを通じた環境価値の地域還元につきまして、議員御指摘のとおり、人口135万人を有する本市にとって、市民の皆様の地球温暖化対策に資する行動変容は必要不可欠であり、これまでも省エネ家電買換え促進キャンペーンや太陽光発電設備に関する補助金など、行動変容の契機となる支援を行ってまいりました。

議員御提案の御家庭における自家消費分の電力とともに埋もれてしまっている環境価値につきましても、さいたま市内で有効活用するスキームを現在検討しているところでございます。具体的な内容といたしましては、現在、太陽光発電設備の設置などを行っていただいた各家庭の環境価値を市で一括して取りまとめて、これをクレジット化して、カーボンオフセットを目指す企業に購入していただき、それを本市が進めている、さいたま市みんなのアプリ等で還元する仕組みを想定してございます。

この事業により自主的な財政負担が生じることなく、かつ、もともと埋もれていた環境価値を行政で取りまとめ、それを還元することによりエネルギーの地産地消や地域活性化に資するものと考えてございます。また、企業からの収益などについては、ゼロカーボン・生物多様性基金を活用し、議員御提案のエコ・アクション・ポイントなども含めて、市民の皆様の行動変容につながるような事業に充当してまいります。本事業は、他市でも事例が少ないことから、来年度にしっかりと実証実験を行った上で令和8年度から実施できるよう調整してまいりたいと考えております。

生ごみ・紙おむつの再資源化について

続きまして、(3)生ごみ、紙おむつの再資源化についてお答え申し上げます。紙おむつのリサイクルの対応につきましては、国が廃棄物の減量課題の重要な項目として再資源化技術の確立に取り組んでいることから、本市としましても第4次さいたま市一般廃棄物処理基本計画改訂版に新たに位置づけ、検討を行ってまいりました。現状としましては、高度な水平リサイクルから燃料化などのマテリアルリサイクルまで、各地で多数の実証が行われておりますけれども、まだ実用化までには至っていないものと認識しております。本市としては、国や企業の取組を注視している状況であります。今後も紙おむつの再資源化の動向などについて、一つの手法に限定せず、情報収集を継続してまいりたいと考えております。

議員御提案の事業系と家庭系の紙おむつについて、手法を分けたリサイクルを導入したらどうかということにつきましては、事業系の水平リサイクルについては、技術開発の進展を、今申し上げたとおり見守るとともに、家庭から排出される紙おむつにつきましては、御指摘のとおり分別回収が難しいという問題がございますことから、現状の燃えるごみと一緒に収集する手法のほうが効率的ではないかと、今のところそのように考えております。

一方で、紙おむつを生ごみと一緒にバイオマス燃料として再資源化し、助燃剤として投入することにつきましては、本市の環境センターがごみの焼却熱によるエネルギーを有効に活用するために、非常に発電効率の高い設備を導入しておりますので、本市の環境センターの施設については助燃剤の投入が不要な施設となっているということでございます。

次に、バイオマス部分の環境価値化につきましては、本市は国が選定する脱炭素先行地域として、現在は桜環境センターにおいて発電した電力を公共施設に供給しており、その環境価値を活用して本庁舎等6施設のカーボンニュートラルを達成してございます。今後はクリーンセンター大崎など他の施設でもこの取組を広げるということを予定しております。ごみ発電による電力の地産地消を通じて、市域のゼロカーボンシティーを実現してまいりたいと考えております。

紙おむつ等を燃料化する再資源化装置の導入につきましては、他自治体で実証実験を行っていることなどを確認しております。繰り返しになりますが、本市の環境センターでは高効率発電を備えた施設を整備しておりますので、当面はバイオマス燃料化することなく、引き続きごみ発電として活用してまいりたいと考えてございます。

御指摘いただいた紙おむつの再資源化装置の費用対効果などにつきましては、実用化に向けた技術開発が各地で行われているということもありますので、まずはそういった動向や先進市事例等の情報収集をしてまいりたいと考えております。

ごみステーションの衛生環境について

続きまして、(4)ごみステーションの衛生環境についてお答え申し上げます。本市における家庭ごみ収集所につきましては、カラスや小動物などの鳥獣被害を予防する目的の下、カラスよけネットやネットボックスなど様々な形態のものが存在し、その管理については利用者によって行われております。

議員御質問ありました広告付ネットボックスにつきましては、使用時にはボックスを広げることでごみ収集ができ、通常は折り畳むことができる。そのため管理が容易であるというようなメリットがあると考えております。また、設置に当たって広告収入を得るということにより、御指摘のとおり設置者の負担が少なくなるというメリットもあるものと認識してございます。

この広告付ネットボックスを地域で適切に御活用いただくため、これまで関係条例等の整備について関係各課において協議を進めてまいりました。その結果、令和4年度におきましては、屋外広告物条例におきまして、広告付ネットボックスは公益上必要な施設とみなせるということ。また、同条例において、禁止地域等でも設置基準を満たせば設置が可能となる。このように整理したところでございます。

御質問のありました協議状況につきましては、今年度においては、環境局、都市局、建設局の3局において政令指定都市に照会を行ったほか、担当者会議を開催するなど、設置範囲のさらなる拡大に向けた検討を行ってまいりました。

広告付ネットボックスにつきましては、民間サービスにより衛生環境対策や設置費用など課題解決につながるものとして、活用が広がってきているものと認識しておりますので、本市におきましても適切な利用が推進されるよう、引き続き関係各課で連携して対応していきたいと考えております。

○帆足和之議長 照喜納弘志議員

◆照喜納弘志議員 ありがとうございます。J-クレジットにつきましては、令和8年度から本格実施できるように調整したいということですので、市民への還元策も含めて、どうか御検討のほうよろしくお願いいたします。

地域公共交通のSUMP化について

続きまして、地域公共交通と持続可能な社会の実現に向けて、地域公共交通のSUMP化についてお伺いしたいと思います。このSUMPは、サステーナブル・アーバン・モビリティー・プランといいまして、ヨーロッパで2013年に策定された都市交通の計画策定のための指針で、ヨーロッパ以外の国も含めて、世界1,000以上の都市でSUMPによる計画策定が進められております。

日本の地域公共交通計画との大きな違いは、持続可能なまちづくりを目的とし、そのための手段として交通計画があり、その実現のために他の施策とパッケージで計画されているところでございます。住み心地のよい持続可能な地域づくりに向けて、理想的な土地利用の在り方や空間の在り方を実現するための重要な政策ツールとして公共交通が位置づけられております。お客がいるからたくさん走らせようとか、お客がいないから便数を減らそう、運行をやめよう、そういう日本の公共交通機関に対する発想とは真逆でございます。

そういった視点で、本市の総合都市交通体系マスタープラン基本計画、さいたまSMARTプランを見ますと、アクセス性の高い交通体系や基幹交通ネットワークの強化、鉄道駅周辺のアクセス性向上などがうたわれ、バラ色の未来が描かれておりますが、いつ実現するのか、またどのように実現するのか、またその財源をどうするのか、そういったことが全く見えてきません。理想が理想のまま絵に描いた餅になってしまわないかと危惧いたします。本市の目指す姿を、例えば誰と共有しているのか。行政が立てた目標にすぎないのか、事業者、市民と共有できているのか、そういったことに不安を感じております。

SUMPにおきましては、計画の初期段階から地域が持続可能になるためには何が必要かと考える機会を多く設け、市民の理解を深めるプロセスが重要視されております。そして、事業者とは必要なサービスの提供を義務づけるPSO契約を結びます。官民が一体となって持続可能な地域社会の構築を目指し、多くの国で成果が現れております。

一方、本市では、例えば私が6年前の6月定例会で提案したMaaSにつきまして、本市でもMaaS協議会ができ、広域的なMaaSの構築を目指すという答弁もございましたが、その後は何回か協議会が開かれただけで、具体的に進む様子は見られません。

また、市内でのMaaSについても、ライフサポート型MaaSとして、令和6年中の社会実装を目指すとされておりましたが、進捗している様子は見られません。少なくとも生活実感として公共交通が便利になったという認識はありません。地域公共交通計画を実効性のある計画として機能させていくためにも、持続可能な社会を築くという目的の下、具体的な施策に落とし込み、モニタリングまで組み込んだサイクルを築かなければならないのではないでしょうか。そのためにはSUMPの考え方が一層有効であると考えます。さいたまSMARTプランの改定に向けて、こうした考え方が背景にあって今の改定が進められているのか。また、どれほど反映されているのか、改定の方針についてお伺いいたします。

○帆足和之議長 市長

◎清水勇人市長 照喜納議員御質問の3、地域公共交通と持続可能な社会の実現に向けて、(1)地域公共交通のSUMP化についてお答えしたいと思います。

地域公共交通は暮らしを支える大切な移動手段であり、環境効率もよく、地域の活性化を支える基盤となるものでございます。一方で、近年は輸送需要の減少、またバス運転手の不足など、地域公共交通の情勢が厳しさを増しております。さらに、技術の革新やテレワーク、eコマースの進展など、移動を取り巻く環境は大きな変化を求められております。

そうした背景の中で、本市では交通政策の基本的な考え方をまとめております、さいたま市総合都市交通体系マスタープラン基本計画の改定に取り組んでいるところでございます。本マスタープランの検討におきましては、まちづくりとの連携を見据え、人中心の持続可能なモビリティー計画や将来の各交通モードの役割の明確化を改定のポイントにするなど、持続可能なまちづくりの実現を目指していくという点でSUMP化の理念と一致するものが多いと考えております。

一方で、議員御指摘のとおりヨーロッパと比較した場合、日本では公共交通のサービスの官と民の関わり方に大きな違いがございます。交通事業者などの関係機関と連携強化を図っていくことが必要不可欠であると考えております。このようなことを踏まえまして、持続可能なまちづくりの実現に向けましては、公共交通が果たす役割は非常に重要であるため、本市にふさわしい交通体系の確立を目指しまして、令和7年度のマスタープラン基本計画の改定に向けまして、引き続き検討を進めていきたいと考えております。

多様な交通モードの共存について

次に、多様な交通モードの共存について。さいたまSMARTプランには、鉄道また路線バスのほか、コミュニティバス、乗合タクシー、デマンド交通、タクシー、カーシェアリングなど、多様な交通モードの導入が示されております。最近ではグリーンスローモビリティーの導入も検討されております。

本市の多様性を考えれば、それぞれの地域の特性に応じて移動目的に合った交通モードが選択できるようにならなければなりません。ちょっとそこまでならグリーンスローモビリティーでもいいでしょうか。もう少し遠くまでなら、AIデマンドバスやコミュニティバス、また鉄道駅との行き来には路線バスになるのでしょうか。

誰一人取り残さない公共交通サービスを実現するために、多様な交通モードの導入は必要不可欠です。そして、これらの交通モードは、お互いに干渉し合うことなく、相互依存できるようにするためには、MaaSによる経路検索、決済の統合は欠かすことはできないと考えますが、見解をお伺いします。

また、多様な交通モードを導入すればするほど、多様なステークホルダーが存在することになります。特に事業者との協議の進捗についてもお伺いいたします。

○帆足和之議長 (市長答弁、続き)

◎清水勇人市長 次に、(2)多様な交通モードの共存についてお答えしたいと思います。昨今、バス運転手の不足等によりまして路線の減便、また路線廃止をするケースが全国的に増加している状況でございますが、本市におきましては、現在、鉄道や路線バスのほか、コミュニティバス、AIデマンド交通など、多様な交通モードによって交通ネットワークの形成を図っているところでございます。こうした中、さらに移動の利便性を高めていくためには、異なる複数の交通機関をシームレスにつなげていくことが必要であると考えております。

議員御指摘のMaaSについては、交通モードを円滑に連携し、市民の利便性を高めるために有効な施策の一つであると認識しております。こうした交通モードの連携に当たりましては、交通事業者をはじめとしたステークホルダーの利害関係の調整、またデータ連携を図るための仕組みづくりなどの課題もございまして、先進事例の動向を注視するとともに、現在、関係事業者とも協議を進めながら、今、各種施策の実現に取り組んでいきたいと考えております。

交通費助成、お出かけ支援制度について

○帆足和之議長 新屋副市長

◎新屋千樹副市長 照喜納弘志議員御質問の3、地域公共交通と持続可能な社会の実現に向けて、(3)交通費助成、お出かけ支援制度についてお答え申し上げます。

交通費助成につきましては、持続可能な社会の構築に向けた公共交通の利用を高める施策として様々な都市で実施されております。中でも高齢者への運賃助成制度は多くの政令指定都市で採用されており、一定の効果があると認識しております。

その一方で、超高齢社会が進行する中、財政面の負担が大きくなるということで、助成金額や対象者の見直しなども行われており、事業の継続性の観点から課題があるということも確認してございます。こうしたことも含めて、本市における高齢者の移動支援施策として運賃助成制度を含めた施策の検討を進めてまいったところでございます。

検討の結果、高齢者などの移動や生活の現状の観点からは、歩行能力の低い方でも安心して利用できる生活圏内でのサービスや、活動拠点と居住区を送迎する交通モードが重要であるということが分かってまいりましたので、来年度より、高齢者などの生活圏内での移動を支える新たな交通モードとして、グリーンスローモビリティーの実証実験を実施し、効果検証を実施していく予定でございます。

交通費助成につきましては、財政面などに課題はあるものの、一定の効果が見込まれるということから、引き続き持続可能な社会の構築に向けた施策として検討してまいりたいと考えております。

○帆足和之議長 照喜納弘志議員

◆照喜納弘志議員 ありがとうございます。多様な交通モードの共存につきましては、これまでにも随分交通事業者との協議はしてきたと思いますが、なかなか進んでいないのが現状であろうかと思います。そういった意味でも、SUMPの考え方に従って、持続可能なまちづくりというこの目的を共有化していくことが大事なんではないかと思いますが、まずそういったような観点での協議をしっかり進めていただきたいと思います。

また、お出かけ支援制度につきましては、グリーンスローモビリティーが、これは地域の助け合いの仕組みの中で進められていくことで、無料で乗れるようになるのではないかと期待しております。そういった意味でも、これが導入されたことで、運賃助成にはなりませんが、無料で動けるという一つの環境がつくれるんではないかと思います。ただ、それが全ての地域で導入されるわけでありませんので、運賃助成も併せて御検討いただければと考えております。

認知症の人にも優しいデザインについて

続きまして、認知症フレンドリーなまちづくりについてお伺いいたします。認知症の人にも優しいデザインについてでございます。昨年7月、本市にも認知症フレンドリーまちづくりセンターが開設されて、認知症になっても住み慣れたまちで住み続けられるまちづくりを目指していく拠点ができたものと認識しております。

認知症フレンドリーなまちづくりを進めるに当たって、センターには知る、学ぶ、活動する、交流するの機能が示され、それぞれについての具体的な施策が進められるものと期待しておりますが、その前提となる環境づくりとして、認知症の人にも優しいデザインを進めていくことが必要ではないでしょうか。

ユニバーサルデザインが公共施設を中心に進められていることは理解しておりますが、もう一歩踏み込んで、認知機能が低下した人でも見やすく、記憶に頼らず目的地に行くことができるデザインを目指し、安心して外出できるような環境を、公共施設だけでなく民間施設も含めて構築する必要があるんではないでしょうか。

トイレのドアの色が分かりやすく、またサインも大きく表示はされておりますが、サインの位置、また床とトイレの色が統一されているか、床と壁の色が区分されているかなど、細かく見ていけば、さらなる工夫の余地はあろうかと思います。

先日視察してきました福岡市では、認知症の人がより過ごしやすい環境を整える30のポイントをまとめて、認知症の人にもやさしいデザインの手引きを作成して、公共機関だけでなく民間の介護施設や一般家庭でも取り入れられるようにしております。本市でも同様な取組ができないか、お伺いいたします。

○帆足和之議長 高橋副市長

◎高橋篤副市長 照喜納弘志議員の御質問の4、認知症フレンドリーなまちづくりについて、順次お答えいたします。

まず、(1)認知症の人にも優しいデザインについてでございますが、本市では昨年7月にさいたま市認知症フレンドリーまちづくりセンターを開設いたしまして、認知症の方の住みやすいまちづくりを推進しているところでございます。

令和6年1月に施行されました共生社会の実現を推進するための認知症基本法では、基本施策の一つとして、認知症の人の生活におけるバリアフリー化の推進が位置づけられており、認知症の方にとって利用しやすい製品やサービス、環境の整備の促進が求められました。これを受けまして令和6年3月に改定いたしました、だれもが住みよい福祉のまちづくり条例整備基準マニュアルにおきまして、整備の基本的な考えの中で、乳幼児や障害者などと並び、新たに認知症の方の項目を追加し、認知機能の低下により周辺状況の把握が困難な方でも、建物等の動線や配置を分かりやすくするなどの認知症の方への配慮や整備のポイントなどを示したところでございます。こうした整備基準マニュアルなどによりまして、市のみならず、事業者、設計者、市民等の多様な主体によって、認知症の方を含む全ての方が安心して暮らし、利用できる環境づくりを目指すべく働きかけを実施しているところでございます。引き続き認知症の方に優しいまちづくりに向けて、認知症バリアフリーの推進など認知症施策を総合的かつ計画的に推進してまいります。

ユマニチュードの普及について

次に、(2)ユマニチュードの普及についてお答えいたします。ユマニチュードは、見る、話す、触れる、立つの4つを柱として、あなたは私にとって大切な存在ですと伝えるための技術であり、ケアをする人とケアを受ける人とがよい関係を築くことをケアの目的とする考え方は、介護に携わる方の共感を得られるものと、市としても認識しております。

御質問の本市の研究、検討状況でございますが、本年3月に普及啓発策の一環といたしまして、ケア技法、ユマニチュードに関する講演会を埼玉県との共催で実施に向けて準備を進めているところでございます。なお、検討に際し、専門家などへの意見聴取を進めた中では、当事者の目線に立ったケアとしてパーソンセンタードケアやバリデーションなどの普及啓発についても御意見をいただいたところでございます。引き続き認知症の方本位のケアや対応が広まるよう、他の介護手法などとも併せ、その周知普及について積極的に取り組んでまいりたいと考えております。

○帆足和之議長 照喜納弘志議員

◆照喜納弘志議員 ありがとうございます。認知症の人にも優しいデザインにつきましては、条例の改正を行っているということでございますが、それをしっかりと普及に努めていただきたいと思いますので、よろしくお願いします。

また、ユマニチュードにつきましても、この3月に講演会が行われるということですので、まずは体験していただきたいなと思いますので、実際に皆さんも含めて、私も含めて体験してみたいと思うんですが、よろしくお願いいたします。

単身高齢者向けサービスのトラブル対応について

続きまして、単身高齢者が安心して生活できるように、単身高齢者向けのサービスのトラブル対応について、お伺いいたします。単身高齢者向けのサービスとして、身元保証、財産管理、日常生活支援、死後事務とありますが、単身高齢者が民間サービスを利用する際、高額な契約金、サービス利用に際しての追加費用、解約時の低い返金率など、トラブルが増加しております。認知機能が低下した高齢者については成年後見人の制度がありますが、家族のいない健康な高齢者は頼れる公的なサービスが多くありません。そうした高齢者の支援を模索する自治体も出てまいりました。

静岡市では、2024年1月から優良事業者の認定制度を始めております。大阪府枚方市では、2024年10月に、市民税非課税で預貯金が500万円以下の単身高齢者を対象に死後事務などを担うサービスを始めました。厚生労働省が始めた、身寄りのない高齢者の日常生活や死後事務などを支援する自治体の費用を一部補助するモデル事業として行われているものでございます。

国においても、2024年6月、事業者が守るべき指針を公表、9月には高齢社会対策大綱を改定し、身寄りのない高齢者の支援を明記しております。本市においても具体的な施策について検討すべきと思いますが、見解をお伺いいたします。

○帆足和之議長 高橋副市長

◎高橋篤副市長 照喜納弘志議員の御質問の5、単身高齢者が安心して生活できるように、(1)単身高齢者向けサービスのトラブル対応についてお答えいたします。

高齢化の進行により、今後も単身高齢者の増加が見込まれますが、高齢者が地域において安全安心に暮らせることは大変重要であると考えております。単身高齢者向けサービスの事業者数の増加と比例するように、消費者トラブルも増えているという背景から、国は昨年6月に高齢者等終身サポート事業者ガイドラインを策定し、民間サービスを利用する際の契約内容や解約手続等に関する注意事項を示しており、本市におきましても区役所窓口やホームページ等を通じて周知を行っているところでございます。また、適正な民間事業者の認定制度等について、今後、国におきまして検討するとされておりますことから、市としても国の動向を注視してまいりたいと考えております。

本市の単身高齢者等を対象としたサービスといたしましては、市社会福祉協議会におきまして、日常生活支援や入院、入所時の保証機能を担う高齢者くらしあんしん事業がございます。現在、本人の意思を確実に反映し、よりきめ細やかな支援ができますよう同協議会において制度の見直しを検討しており、より使いやすい制度となるよう同協議会とともに努めてまいります。

高齢者が安心して生活を送るためには、健康なうちに備えることが大変重要であり、公的な制度といたしましては、例えば任意後見制度がございます。判断能力が低下する前からの見守り契約や死後の事務に関する委任契約と組み合わせることで実効性が高められることを、成年後見制度や終活に関する周知啓発セミナーにおいて取り上げましたところ、多くの高齢者に御参加いただきました。

高齢者が感じている様々な不安や悩みについては、まずは各区高齢介護課や福祉まるごと相談窓口で御相談を受け付けておりますが、より専門的な相談につきましては、弁護士や司法書士等の専門職団体が設置いたします相談窓口につなげるなど、一人一人の状況に応じて丁寧に対応しているところでございます。また、消費者トラブルに関しましては、消費生活総合センターでも相談を受け付けております。

単身高齢者が増加する中、トラブルに巻き込まれることなく安心して生活を送るには、さらなる制度などの周知、相談機会の充実等を図ることが重要でありますことから、今後も関係機関の窓口と情報共有していくとともに、セミナーや専門職による相談会の回数をさらに増やして、トラブルの予防、防止に努めてまいります。

○帆足和之議長 照喜納弘志議員

◆照喜納弘志議員 ありがとうございます。社会福祉協議会で、くらしあんしん事業を行っていることは私も認識しているところでございますが、この利用者数が非常に少ないとも伺っております。そういった事業をせっかく行っているのであれば、使いやすいように、また料金等も見直すなど、検討のほう、どうかよろしくお願いいたします。

与野中央公園の整備(ネーチャーポジティブな公園整備、次世代型スポーツ施設)について

それでは、最後、与野中央公園の整備について、ネーチャーポジティブな公園整備についてお伺いいたします。与野中央公園は、見沼田圃と荒川を結ぶ水と緑の回廊である高沼用水の間に位置する緑の拠点であります。今後予定されている与野中央公園の整備について、本市の整備計画にも緑の拠点の強化がうたわれており、生物多様性の損失を食い止め、回復させるネーチャーポジティブな公園整備を進めていくことが求められますが、見解をお伺いします。

一方で、市民から懸念の声が聞かれる次世代型スポーツ施設について、12月定例会終了後の12月21日、中央区選出の5人の議員で開催したオープンミーティングでは、軟弱地盤への設置について、また車の出入りが増えることによる子供の安全についての懸念が示されました。ほかにもございましたが、まずはこれらについての見解をお伺いいたします。

また、緑の拠点として整備される与野中央公園の整備方針との整合性についてお伺いいたします。どのような施設になるかは、事業者からの提案を待つしかありませんが、業者提案の緑化計画が不十分な場合、事業者1者しか応札者が出なかったので、そこを応札してしまったといったような場合に、要求水準書に示されている与野中央公園内の緑地との調和を図ること、また屋上や壁面も含めた多様な緑化を積極的に行うこと、ここに合わせて本契約締結前に事業者と調整することは可能なのでしょうか。

また、オープンミーティングでお示しした早稲田アリーナとか、Asueアリーナ大阪、中国の衢州市スタジアムなどを参考に市民に自信を持って報告できる施設を目指してもらいたいと思いますが、見解をお伺いいたします。

○帆足和之議長 新屋副市長

◎新屋千樹副市長 照喜納弘志議員御質問の6、与野中央公園の整備について、(1)ネーチャーポジティブな公園整備についてのうち、都市局所管分についてお答え申し上げます。

与野中央公園につきましては、さいたま市緑の基本計画について、市内における重要な緑の核の一つとして、市民の皆様の様々な利用や活動の拠点となるものとして定めております。また、与野中央公園の全体像につきましては、鴻沼川及び高沼用水路に囲まれた水資源豊かな土地であるということを踏まえ、本市の総合振興計画におきまして、緑と水辺が豊かな居心地のよい空間を創造するとともに、スポーツ・レクリエーション機能の維持充実を図るため、広場及び複合スポーツ施設等を配置し、地区内外から多くの人が訪れ、交流できる公園と位置づけております。

現在の公園計画では、約1ヘクタールのまとまった草原広場の設置、あるいは歩行空間に樹木を配置すること、あるいはこれまで市民団体で管理しているドングリの森を可能な限り生かすといった緑の核としての、また生物多様性に配慮した公園整備を実施することとしております。

あわせて、次世代スポーツ施設におきましては、シンボル性に富んだ公園づくり等の目標も踏まえた施設となることを想定しており、その整備に当たっては公園内の緑地との調和をしっかり図ってまいりたいと考えております。今後、与野中央公園の整備が中央区の地元住民はじめとした多くの市民の皆様にとって居心地のよい空間となるよう推進してまいります。

○帆足和之議長 高橋副市長

◎高橋篤副市長 照喜納弘志議員の御質問の6の(1)のうち、スポーツ文化局所管分についてお答えさせていただきます。

(仮称)次世代型スポーツ施設は、与野中央公園内におけるスポーツ・レクリエーション機能の維持充実を図り、市民の皆様に見るスポーツや、するスポーツの拠点として幅広い世代の方々にスポーツに親しんでいただくとともに、地域経済の活性化や地域の交流を生み出す次世代の交流拠点として整備を目指しているところでございます。

議員をはじめ中央区選出議員の皆様によって昨年12月に開催されましたオープンミーティングは、市長に代わり都市局長、スポーツ文化局長が出席し、参加者から寄せられた様々な御意見をしっかりと伺ってまいりました。

御質問の整備予定地の地盤を心配するお声につきましては、本市では、これまでも整備予定地におきまして必要な地質調査を複数回実施しており、整備は十分可能であることを確認しております。

なお、本施設の整備事業につきましては、本年1月に入札説明書等を公開し、公募を開始しておりますが、関係書類の中でも市による地質調査の結果をお示ししており、これを踏まえて事業者から施設整備の提案を募っていくこととしております。

次に、イベント等開催時の子供の遊び場と園路が接する箇所周辺での子供の安全確保については、本事業に係る要求水準書におきまして、イベント等が開催される場合には、公園の管理者や興行主催者と事前に駐車場の利用及び車両の誘導に係る役割分担について協議を行い、その役割分担に応じた必要な誘導、案内等を行うことを求めております。これを踏まえ、イベント等に伴う事故を防ぐための安全管理を徹底してまいります。

最後に、公園と一体的な緑化につきましては、要求水準書におきまして、本施設が公園内に整備する施設であることを踏まえ、構造、デザインについて、公園内の緑地との調和を図ることや、さいたま市緑の基本計画等に基づき、屋上、壁面も含めた多様な緑化を積極的に行うことなどを求めております。

具体的な施設のレイアウトや構造につきましては、事業者提案によるものとなりますが、最優秀提案の内容が施設をよりよくするために、さらなる工夫の余地があると認める場合には、提案内容を大きく損ねることのない範囲におきまして、魅力向上や機能の向上のため事業者と協議を行うことは可能であると考えております。本施設を含む与野中央公園の整備が市民の皆様に魅力あるものとなり、次世代の交流拠点にふさわしい施設整備につながるよう、引き続き努めてまいります。

○帆足和之議長 照喜納弘志議員

◆照喜納弘志議員 ありがとうございます。

1点、再質問させていただきたいんですが、地質調査を複数回実施してまいりましたということでございます。今回、1月に要求水準書というか、お示しいただきましたが、事業者から軟弱地盤に対する懸念というのは示されているのか。また、そういった質問は出ていないでしょうか。

○帆足和之議長 高橋副市長

◎高橋篤副市長 照喜納弘志議員のただいまの再質問につきましては、所管局長から御答弁させていただきます。

○帆足和之議長 スポーツ文化局長

◎鶴田達也スポーツ文化局長 照喜納弘志議員の再質問にお答えいたします。

事業者からの質問につきましては、それは出ておりません。

○帆足和之議長 照喜納弘志議員

◆照喜納弘志議員 ありがとうございます。専門家が見て懸念がないということですので、安心していいということと理解いたしました。

また、子供が使う公園でもありますので、車との接触等につきましては、どうかよく公園管理者、興行主催者とも協議して、事故がないように何とか進めていただきたいと思います。

最後になりますが、先ほど申し上げたとおり、市民に自信を持って提案できる、報告できる、そういった施設にどうかしていただきたいと思います。私も、この事業につきましては市民からの様々な懸念の声も伺っております。また、この前のオープンミーティングでも、局長の皆様にも参加していただいて、直接お話を聞いたところであると思いますので、どうかそういった市民の声も受けて、どうせ造るなら立派な施設を、さいたま市民に誇れる施設を造っていただきたいということを最後に要望して終わりたいと思います。ありがとうございました。(拍手起こる)